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ふかし(フカシ)とは?コンクリート躯体・壁・梁への適用を解説

この記事の要点

ふかしとは、コンクリート躯体を設計寸法より余分に大きく打設することで、現場の納まりを調整する手法です。

ふかしは増し打ちとも呼ばれ、設計図の躯体と仕上がり面の寸法調整のために壁・梁で行われます。

この記事では、ふかし(フカシ)とは何かを整理します。

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ふかしとは、コンクリートの躯体を設計時より余分に大きくした部分をいいます。梁幅を「ふかす」や、壁を「ふかす」という使い方をします。


今回は、ふかしの意味、コンクリート躯体との関係、壁や梁のフカシについて説明します。また、似た用語で増し打ちがあります。増し打ちは下記を参考にしてください。

増し打ちとは?意味・打増しコンクリート・納まり・詳細図の描き方を解説

ふかしとは?

ふかしは、コンクリートの躯体を設計時より、余分に大きくした部分をいいます。また、ふかしを設けることを「ふかす」といいます。


各部材の納まりが悪いと、施工段階で、ふかすことが多くなります。


似た用語で、「増し打ち」があります。増し打ちとふかしは、ほぼ同じ用語考えて良いです。但し、「梁幅をふかす」というとき、必ずしも増し打ちを設ける意味ではなく、梁幅そのものを広げる意味としても使えます。


また鉄筋コンクリート外壁は、ひび割れ対策として、躯体の壁厚よりも20mm程度厚くします。この20mm分をフカシ、フカシコンクリートなどといいます。


実務では、増し打ちとふかしは、同じような意味で使われているので、違いを深く考えなくても良いでしょう。


※躯体、納まりについては、下記が参考になります。

躯体とは?読み方・意味と仕上げとの違い、RC・S・木造それぞれの躯体

建築の納まりとは?意味・図面での表し方と勉強方法・おすすめ本

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ふかしと、コンクリート躯体との関係

下図をみてください。構造計算で考慮したRC梁が400×800でした。しかし、施工中に壁との納まりで梁幅を40mmふかす必要があると判明しました。

躯体とふかし

ふかした後の、梁幅は440になりますね。昔は、「梁幅は大きくなるからOK」としていました。現在では、「梁幅が大きくなるから、梁の剛性が変わる。全体の計算に影響する」と判断できます。


よって、梁幅は400のままで、「フカシ部分は、構造的には重量のみ考慮する」と判断することが多いです。


安易にふかしを設けると、重量が大きくなります。梁の応力が増えるので望ましくなりません。また、ふかし寸法が大きい、剛性も無視できなくなり安全性などで大きな問題です。※剛性については下記が参考になります。

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説

各部材のフカシ

各部材をふかす例を紹介します。

RC外壁は、一般的に20mm程度ふかします。これは、壁に誘発目地を設け、ひび割れを集中させるためです。誘発目地を躯体に設けると、「躯体の欠損」に繋がり、所定の耐力が得られません。


よって、フカシ部分に誘発目地を設けます。下図に誘発目地とフカシ、躯体コンクリートの関係を示しました。

フカシと誘発目地、躯体コンクリート

その他、壁や梁、柱との関係でふかします。

柱は、壁との納まりでふかすことがあります。また意匠上、柱を円形状や複雑な形状にしたいとき、四角形の躯体に対して、コンクリートをふかします。※納まりの意味は、下記が参考になります。

建築の納まりとは?意味・図面での表し方と勉強方法・おすすめ本

円形柱とふかしコンクリート

梁は、梁幅をふかすことが多いです。下図のように、梁面と壁面が一致しない設計の場合、施工者側はふかす判断をします。※梁幅については、下記が参考になります。

梁せいとは?初心者にもわかる梁幅との違い・スパンとの関係、鉄骨、rcの違い


あるいは、梁同士が交わるとき、梁下端をふかす場合もあります。下図をみてください。

梁下端のふかし

混同しやすい用語

増し打ち

コンクリート躯体を設計寸法より余分に打設することで、ふかしとほぼ同じ意味で用いられます。

ふかしが梁幅そのものを広げる場合にも使われる広い概念であるのに対して、増し打ちは躯体に対してコンクリートを追加打設する行為を指すことが多いです。

フカシコンクリート

外壁のひび割れ対策として躯体の壁厚より20mm程度厚く打設したコンクリートの層です。

ふかしが納まり調整のために行う増打ちの総称であるのに対して、フカシコンクリートは特に外壁の誘発目地設置を目的とした薄い追加打設層を指します。

ふかしを整理した表を示します。

項目内容備考
ふかし(壁)RC外壁を躯体より約20mm厚くした部分誘発目地をふかし部分に設置するため
ふかし(梁)梁幅を設計寸法より広げた部分壁との納まり調整が主な目的
構造上の扱い原則として重量のみ考慮、剛性は無視ふかしが大きいと剛性も無視できなくなる

まとめ

今回はふかしについて説明しました。ふかしは、現場で各部材の納まりが悪いときに行います。


現場で起きたふかしは、構造計算で考慮していませんね。重量や応力が問題ないのか確認しましょう。


また、今回の記事と併せて、増し打ちについても勉強してくださいね。

増し打ちとは?意味・打増しコンクリート・納まり・詳細図の描き方を解説

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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