建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 一級建築士 構造 No.27を解説、木材の防腐に関する誤りを見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.27は、木材の防腐に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

木材腐朽菌の繁殖条件、含水率と腐朽、心材の耐腐朽性、加圧注入処理材の加工面が問われます。決め手は、防腐処理材を継手・仕口に加工した後、切断面の防腐処理をどうするかです。

引っかけの核心は、加圧注入した防腐処理材について「継手や仕口の加工が行われた部分は、その加工面の防腐処理を再度行わずに使用できる」としているところです。加工で薬剤の浸み込んでいない内部が露出するため、加工面には再度の防腐処理が必要です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 木材腐朽菌の繁殖条件(酸素・温度・水分・栄養源)のうち、いずれか一つでも欠けば腐朽を防げます。正しい記述です。
2 ○(正しい) 木材は含水率25〜35%を境に腐朽しやすくなるため、構造用製材(未仕上げ材)の含水率は25%以下とされています。正しい記述です。
3 ○(正しい) 心材は辺材より耐腐朽性に優れるため、腐朽しやすい箇所には心材が多く含まれる木材を使います。正しい記述です。
4 ×(最も不適当) 加圧注入した防腐処理材でも、継手・仕口の加工面は薬剤が浸みていない内部が露出するため、再度の防腐処理が必要です。再度行わずに使用できる、とする点が誤りです。

選択肢4は、加工面の防腐処理を再度行わずに使用できるとした点が誤りで、加工面には再度の防腐処理が必要です。

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選択肢4のポイント

加圧注入処理は、木材を圧力容器に入れて防腐・防蟻薬剤を内部まで浸み込ませる処理です。ただし、薬剤が十分に届くのは表面から一定の深さまでで、中心部までは浸みていないことが多いです。

この処理材を現場で継手や仕口に加工(切断・切り欠き)すると、薬剤が浸みていない内部が新たに露出します。この加工面をそのままにすると、そこから腐朽菌が入り込みます。だから、切断・加工した面には再度、防腐処理(塗布など)を行う必要があります。

選択肢4は、加工面の防腐処理を再度行わずに使えるとしていますが、これは露出した内部を無防備にする誤りです。「加圧注入材でも、切った面には塗り直しが必要」と押さえます。

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覚え方

  • 加圧注入防腐処理材でも、切断・加工した面には再度の防腐処理が必要
  • 腐朽菌の4条件(酸素・温度・水分・栄養源)は、一つ欠けば腐朽を防げる
  • 木材は含水率25〜35%を境に腐朽しやすい=構造用製材は25%以下
  • 心材は辺材より耐腐朽性に優れる

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理解度チェック

Q.

加圧注入した防腐処理材は、継手・仕口の加工面の防腐処理を再度行わずに使用できる。〇か×か。

×。加工面は薬剤が浸みていない内部が露出するため、再度の防腐処理が必要です。

Q.

木材腐朽菌の繁殖を防ぐには、その繁殖条件をどうすればよいか。

酸素・温度・水分・栄養源のうち、いずれか一つでも欠くことで腐朽を防げます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 木材の防腐(加圧注入材の加工面は再度の防腐処理が必要、腐朽菌の4条件、含水率25〜35%、心材の耐腐朽性):木質構造設計規準・同解説(日本建築学会)。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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