この記事の要点
PC鋼材とは、プレストレストコンクリート(PC構造)に使用される高強度の鋼材です。コンクリートにあらかじめ圧縮力(プレストレス)を導入するために緊張(引張)します。PC鋼線・PC鋼より線・PC鋼棒の3種類があります。
試験対策では「PC鋼材は普通鋼より引張強度が高い」「緊張してコンクリートに圧縮力を与える」という基本を押さえましょう。プレテンション方式とポストテンション方式の違いも問われます。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
PC鋼材とは、プレストレストコンクリート(PC構造)に用いられる高強度の鋼材です。
PC鋼材をあらかじめ引張(緊張)することで、コンクリートに圧縮力(プレストレス)を与えます。コンクリートは引張に弱いですが、あらかじめ圧縮力を与えておくことで、荷重がかかっても引張応力が生じにくくなります。今回は、PC鋼材の種類、プレストレスを導入する仕組み、普通の鉄筋との違いについて説明します。
コンクリート材料全般については、下記が参考になります。
繊維補強コンクリートとは?1分でわかる意味、SFRC、鋼繊維、靭性向上の仕組み
PC鋼材は形状・製法によって以下の3種類に分けられます。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| PC鋼線(単線) | 冷間引き抜きした細い鋼線 | プレテンション方式の小・中断面部材 |
| PC鋼より線 | 複数のPC鋼線を撚り合わせたもの | ポストテンション方式の梁・スラブ |
| PC鋼棒 | 合金鋼の棒状材。ネジ切り可能 | ポストテンション方式の梁・柱 |
いずれも普通の鉄筋(SD295・SD345など)より引張強度が著しく高い点が特徴です。試験対策では「PC鋼材は高強度」という点を押さえましょう。
プレストレスをコンクリートに導入する方法は主に2種類あります。
プレテンションは工場製品(PC板・PC柱など)に多く使われます。ポストテンションは現場施工の大梁・スラブで多く使われます。この2種類の違いはよく試験で問われます。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
PC鋼材と普通鉄筋(異形鉄筋)の主な違いをまとめます。
| 比較項目 | PC鋼材 | 普通鉄筋(SD) |
|---|---|---|
| 引張強度 | 非常に高い(1,000〜1,800 N/mm2程度、種類による) | 295〜785 N/mm2程度(種類による) |
| 使い方 | 緊張してプレストレスを導入する | コンクリートと一体化して引張力を負担する |
| 形状 | 線・より線・棒 | 異形棒鋼(ふしあり)が主流 |
試験対策では「PC鋼材はSD材より引張強度が高い」という点を押さえましょう。強度の具体的な数値は種類・規格によって変わるため、大小関係の方向性を理解することが重要です。
混同しやすい用語
プレテンション と ポストテンション
プレテンションは、コンクリート打設前にPC鋼材を緊張(プレ=前)する方式です。硬化後に緊張を解放し付着でプレストレスを伝えます。工場製PCa製品に多い。
ポストテンションは、コンクリート硬化後にPC鋼材を緊張(ポスト=後)する方式です。シース管を通じてPC鋼材を定着具で固定します。現場打ちの大スパン梁・スラブに多い。
「プレ=先に緊張、ポスト=後から緊張」として整理しましょう。
PC鋼材 と 鉄筋(SD材)
PC鋼材は、緊張してコンクリートにプレストレス(圧縮力)を導入するための高強度鋼材です。
鉄筋(SD材)は、コンクリートに配置して引張力を分担させる補強材です。
両者は用途と引張強度が異なります。PC鋼材は鉄筋の代わりに使うものではありません。
今回はPC鋼材について説明しました。PC鋼材はプレストレストコンクリートに使う高強度の鋼材で、PC鋼線・PC鋼より線・PC鋼棒の3種類があります。
緊張してコンクリートに圧縮力(プレストレス)を与えること、プレテンション(打設前に緊張)とポストテンション(打設後に緊張)の違いを合わせて確認しておきましょう。
繊維補強コンクリートとは?1分でわかる意味、SFRC、鋼繊維、靭性向上の仕組み
コンクリートの打継ぎとは?1分でわかる意味、打継目の位置、コールドジョイントとの違い
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
この記事の内容を○×クイズで確認する
この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
試験での問われ方|管理人の一言
試験でよく出るのが「プレテンション方式とポストテンション方式の施工順序の違い」です。「プレ=コンクリート打設前に緊張」「ポスト=コンクリート打設後に緊張」という順番を正確に覚えましょう。「ポスト=後」と覚えると間違えにくいです。
また「PC鋼材の引張強度は普通鉄筋より高い」という方向性も押さえましょう。強度の具体値は規格・種類によって異なるため、試験で数値が問われる場合は問題文の条件を確認してください。