建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 構造
  4. 平成28年
  5. > No.25 免震・制振構造

平成28年度 一級建築士 構造 No.25を解説、免震・制振構造に関する誤りを見抜くポイント

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.25は、建築物の免震構造・制振構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

先に一つだけ。独学の効率に不安があるなら、スキマ時間で回せるスタディングの建築士講座を無料で試すのが早いです(スマホ完結・大手の約1/10)。

この問題のポイント

積層ゴムのゴム1層の厚み、基礎免震の効果と変形、履歴減衰型ダンパー、免震部材の暴風時設計が問われます。決め手は、積層ゴムのゴム1層を厚くすると鉛直支持能力がどうなるかです。

引っかけの核心は、「積層ゴムのゴム1層の厚みを大きくすることは、鉛直支持能力を向上させるのに有効」としているところです。ゴム1層を厚くすると1次形状係数が小さくなり、鉛直支持能力は低下します。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

建築構造ポケットブック

建築構造ポケットブック

構造は数値や公式が多い分野です。高さ・面積・荷重・断面などを1冊で引けると、問題演習の確認が早くなります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) ゴム1層を厚くすると鉛直支持能力は低下します。向上させるのに有効、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 基礎免震は上部構造の水平力を小さくできますが、免震層には大きな変形が生じます。正しい記述です。
3 ○(正しい) 鋼材や鉛の履歴減衰型ダンパーは塑性化のエネルギー吸収を利用し、安定した復元力特性と十分な疲労強度が必要です。正しい記述です。
4 ○(正しい) 免震のオイルダンパーや履歴減衰型ダンパーは、地震時だけでなく暴風時に対する設計も必要です。正しい記述です。

選択肢1は、ゴム1層を厚くすると鉛直支持能力が向上するとした点が誤りで、厚くすると1次形状係数が小さくなり支持能力は低下します。

独学だと、こういう論点の背景を一つずつ調べるだけで時間が溶けます。要点を絞った講義で効率よく進めたいなら、スタディングの建築士講座(スマホ完結・大手の約1/10)を無料で試せます。

選択肢1のポイント

積層ゴムは、薄いゴムと鋼板を交互に重ねた部材です。ゴム1層が薄く鋼板で拘束されているほど、鉛直方向にはつぶれにくく、大きな鉛直荷重を支えられます。

ゴム1層の厚みを大きくすると、この拘束が弱まり(1次形状係数が小さくなり)、鉛直支持能力は低下します。鉛直支持能力を高めたいなら、ゴム1層は薄くします。

選択肢1は厚くすると支持能力が向上するとしていますが、逆です。「ゴム1層は薄いほど鉛直支持能力が高い」と押さえます。

構造を得点源にするなら、科目別おすすめ本(構造力学)一級のおすすめ参考書・問題集もあわせてどうぞ。独学での進め方は建築士は独学で合格できる?で整理しています。

覚え方

  • 積層ゴムはゴム1層を厚くすると鉛直支持能力が低下(薄いほど支持能力が高い)
  • 基礎免震は上部の水平力を小さくするが、免震層に大きな変形
  • 履歴減衰型ダンパーは安定した復元力と十分な疲労強度が必要
  • 免震部材は地震時だけでなく暴風時の設計も行う

通勤や休憩のスキマ時間だけで学習を進めたいなら、スタディングの建築士講座が向いています。合格に必要な範囲に絞ったスマホ講義で、独学の遠回りを減らせます(無料お試しあり)。

理解度チェック

Q.

積層ゴムのゴム1層の厚みを大きくすると、鉛直支持能力が向上する。〇か×か。

×。ゴム1層を厚くすると1次形状係数が小さくなり、鉛直支持能力は低下します。

Q.

免震のオイルダンパーは、地震時のほかにどの設計が必要か。

暴風時に対する設計です。

平成28年 一級建築士 構造 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 免震・制振構造(積層ゴムはゴム1層が薄いほど鉛直支持能力が高い、基礎免震、履歴減衰型ダンパー、暴風時設計):免震構造設計指針ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

Topへ >>