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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.26は、免震構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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水平・上下地震動に対する免震効果、面圧の定義、引張軸力が生じる場合のアイソレータの選定、減衰能力の補い方が問われます。決め手は、大きな引張軸力が生じる場合に天然ゴム系の積層ゴムを採用してよいかです。
引っかけの核心は、転倒モーメントでアイソレータに大きな引張軸力が生じる場合に「天然ゴム系の積層ゴムアイソレータを採用する」としているところです。天然ゴム系は引張に弱いため、引張軸力が生じる場合の採用は不適当です。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 積層ゴムアイソレータを用いた免震構造は、一般に水平地震動には効果がありますが、上下地震動に対する免震効果は期待できません。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 長期荷重を受ける積層ゴムアイソレータの設計に用いる面圧は、支持軸力を積層ゴムの断面積で除した値とします。正しい記述です。 |
| 3 | ×(最も不適当) | 天然ゴム系の積層ゴムは引張に弱いため、大きな引張軸力が生じる場合の採用は不適当です。引張軸力が生じる場合に採用する、とする点が誤りです。 |
| 4 | ○(正しい) | 天然ゴム系の積層ゴムはアイソレータのみでは減衰能力が不足するので、オイルダンパーや鋼材ダンパーを組み込む必要があります。正しい記述です。 |
選択肢3は、大きな引張軸力が生じる場合に天然ゴム系の積層ゴムを採用するとした点が誤りで、天然ゴム系は引張に弱く不適当です。
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積層ゴムアイソレータは、ゴムと鋼板を交互に重ねた装置で、鉛直方向の大きな圧縮支持力を保ちながら、水平方向はやわらかく変形して揺れを受け流します。得意なのは圧縮で、引張には弱いのが特徴です。
塔状比の大きい(細長い)建物では、地震の転倒モーメントによって、端部のアイソレータに引張軸力が生じることがあります。このとき天然ゴム系の積層ゴムを使うと、引張でゴム内部に空隙(キャビテーション)が生じるなどして性能が損なわれます。引張軸力が生じる場合は、引張に対応できる装置を用いるか、引張が生じないよう配置を工夫します。
選択肢3は、引張軸力が生じる場合に天然ゴム系を採用するとしていますが、天然ゴム系は引張に弱く不適当で誤りです。「積層ゴムは圧縮に強く引張に弱い。引張軸力が生じる場合の天然ゴム系採用はNG」と押さえます。
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転倒モーメントでアイソレータに大きな引張軸力が生じる場合は、天然ゴム系の積層ゴムアイソレータを採用する。〇か×か。
×。天然ゴム系は引張に弱いため、大きな引張軸力が生じる場合の採用は不適当です。
積層ゴムアイソレータは、上下地震動に対する免震効果を期待できるか。
いいえ。水平地震動には効果がありますが、上下地震動には期待できません。
出典
※ この記事の確認日:2026年7月
