建築学生が学ぶ構造力学

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平成29年度 一級建築士 構造 No.25を解説、構造設計に関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.25は、建築物の構造設計に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

X形筋かいの耐力、山形鋼筋かいの取付け、SRC非埋込柱脚の曲げ終局強度、鉄骨部材許容圧縮応力度が問われます。決め手は、断面二次半径が小さくなると許容圧縮応力度がどう変わるかです。

引っかけの核心は、鉄骨部材の許容圧縮応力度を「座屈軸周りの断面二次半径が小さくなるほど大きくなる」としているところです。断面二次半径が小さいほど細長比が大きくなり、座屈しやすくなるので許容圧縮応力度は小さくなります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) X形筋かいの耐力は、引張側筋かいの耐力と圧縮側筋かいの座屈後安定耐力を合算して求めることができます。正しい記述です。
2 ○(正しい) 鉄骨の筋かいに山形鋼を用いる場合、山形鋼を2本使い、ガセットプレートの両側に取り付けて偏心を小さくします。正しい記述です。
3 ○(正しい) SRC造の非埋込形式柱脚の曲げ終局強度は、アンカーボルト・ベースプレート直下のコンクリート・周囲の鉄筋コンクリートの各終局強度を累加して求めます。正しい記述です。
4 ×(最も不適当) 許容圧縮応力度は、断面二次半径が小さくなるほど細長比が大きくなり小さくなります。小さくなるほど大きくなる、とする点が誤りです。

選択肢4は、断面二次半径が小さくなるほど許容圧縮応力度が大きくなるとした点が誤りで、細長比が大きくなるため小さくなります。

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選択肢4のポイント

圧縮材の許容圧縮応力度は、細長比λが大きいほど座屈しやすくなり、小さい値になります。細長比λは、座屈長さlkを断面二次半径iで割った値(λ=lki)です。

断面二次半径i小さくなると、分母が小さくなるので細長比λは大きくなります。細長比が大きい部材は座屈しやすいので、許容圧縮応力度は小さくなります。つまり、断面二次半径が小さいほど許容圧縮応力度は小さい、という関係です。

選択肢4は、断面二次半径が小さいほど許容圧縮応力度が大きくなるとしていますが、関係はで誤りです。「断面二次半径が小さい→細長比が大きい→座屈しやすい→許容圧縮応力度は小さい」と押さえます。

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覚え方

  • 許容圧縮応力度は、断面二次半径が小さいほど細長比が大きくなり小さくなる(λ=lk/i)
  • X形筋かいの耐力=引張側の耐力+圧縮側の座屈後安定耐力
  • 山形鋼筋かいは2本をガセット両側に取り付け偏心を小さく
  • SRC非埋込柱脚の曲げ終局強度=アンカーボルト+直下コンクリート+周囲RCの累加

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理解度チェック

Q.

鉄骨部材の許容圧縮応力度は、座屈軸周りの断面二次半径が小さくなるほど大きくなる。〇か×か。

×。断面二次半径が小さいほど細長比が大きくなり座屈しやすいため、許容圧縮応力度は小さくなります。

Q.

X形筋かいの耐力は、どのように求めることができるか。

引張側筋かいの耐力圧縮側筋かいの座屈後安定耐力を合算して求めます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 構造設計(許容圧縮応力度と細長比λ=lk/i、X形筋かいの耐力、山形鋼筋かい、SRC非埋込柱脚の累加):鋼構造設計規準・SRC構造計算規準(日本建築学会)。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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