建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 施工 No.23を解説、露出鉄筋まわりの隙間を見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.23は、鉄筋コンクリート造の既存建築物の耐震改修工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

RC耐震改修では、はつり後の鉄筋まわりの隙間、開口部のはつり、あと施工アンカーの傾斜角とはしあきが問われます。とくに露出鉄筋と周囲コンクリートの隙間が要点です。

核心は、新しいコンクリートが鉄筋の裏まで回るかどうかです。露出させた鉄筋と周囲のコンクリートの隙間は、30mm以上とします。20mmでは骨材が回り込みにくくなります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

耐震改修は、はつりの隙間やアンカーの傾斜角・はしあきなど、数値で正誤が分かれます。指針に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) はつり後に露出した鉄筋と周囲のコンクリートの隙間は30mm以上とします。20mm程度では骨材が回り込みにくく不適当です。
2 ○(適当) 開口部上端のコンクリート打設側の寸法を100mm以上となるよう斜めにはつり取り、打込み環境を確保するのは妥当です。適当な記述です。
3 ○(適当) 接着系アンカーの穿孔を、施工面への垂線に対して傾斜角15度以内で行うのは妥当です(金属系は5度以内)。適当な記述です。
4 ○(適当) 既存柱からのはしあき寸法を、アンカー軸部の直径の5倍以上とするのは妥当です。適当な記述です。

選択肢1は、露出鉄筋と周囲コンクリートの隙間を20mm程度とした点が誤りで、正しくは30mm以上です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

耐震改修で既存のコンクリートをはつり、鉄筋を露出させて新しいコンクリートを打ち足すとき、鉄筋の裏側までコンクリートが回り込む必要があります。回り込みが悪いと、その部分が一体化しません。

コンクリートには粗骨材が含まれます。鉄筋と周囲のコンクリートの隙間が狭いと、粗骨材が引っかかって裏まで充塡されません。そこで隙間は30mm以上とします。

選択肢1は、隙間を20mm程度としています。30mm以上より狭く、鉄筋の裏に骨材が回り込みにくいため、最も不適当です。20mmと30mmの数値の差がひっかけです。

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覚え方

  • はつり後の露出鉄筋と周囲コンクリートの隙間=30mm以上(粗骨材が裏まで回り込むため)
  • あと施工アンカーの傾斜角=接着系15度以内・金属系5度以内
  • 既存柱からのはしあき=アンカー軸部の直径の5倍以上
  • 開口部上端の打設側=100mm以上を斜めにはつって打込み環境を確保

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理解度チェック

Q.

耐震改修で、はつり後に露出した鉄筋と周囲コンクリートの隙間はいくつ以上?

30mm以上です。粗骨材が鉄筋の裏まで回り込めるようにするためです。

Q.

あと施工アンカーの穿孔の傾斜角の許容は、接着系と金属系でいくつ?

接着系は15度以内、金属系は5度以内です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震改修設計指針/あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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