建築学生が学ぶ構造力学

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令和元年度 一級建築士 施工 No.14を解説、組立溶接の最小溶接長さを見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.14は、鉄骨工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

鉄骨工事では、溶接・摩擦面・孔あけ・ボルトの管理が問われます。とくに組立溶接(仮付け溶接)の最小溶接長さが板厚で変わる点が要点です。

核心は組立溶接の長さです。板厚が6mmを超える場合、組立溶接の最小溶接長さは40mm以上です。30mmは板厚6mm以下の場合の値です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

鉄骨の溶接は、組立溶接の最小長さ(6mm超で40mm)などの数値で差がつきます。JASS6に沿った参考書で溶接・摩擦面・ボルトを整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 高力ボルト摩擦接合面は、ショットブラスト等で表面粗さ50μmRz以上を確保すれば、すべり係数を満たすので、赤錆の発生がなくてもよいとするのは妥当です。適当な記述です。
2 ×(最も不適当) 組立溶接(仮付け溶接)の最小溶接長さは、板厚が6mmを超える場合40mm以上です。板厚6mm超で30mmを基準とした点が不適当です(30mmは板厚6mm以下)。
3 ○(適当) レーザ孔あけ加工による孔径の精度を、おおむね±0.5mmとして管理するのは妥当です。適当な記述です。
4 ○(適当) M22のトルシア形高力ボルトの長さを、締付けに必要な長さ(締付け厚さ+所定の余長)から標準的に設定するのは妥当です。適当な記述です。

選択肢2は、板厚6mm超の組立溶接の最小溶接長さを30mmとした点が誤りで、6mmを超える場合は40mm以上です。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

組立溶接(仮付け溶接)は、部材を本溶接の前に仮に固定する溶接です。短すぎると急冷で割れや欠陥が生じやすいため、最小の溶接長さが定められています(JASS6)。

最小溶接長さは板厚で変わり、板厚6mm以下では30mm以上、板厚6mmを超える場合は40mm以上です。厚い板ほど熱が逃げやすく急冷しやすいので、長めに溶接します。

選択肢2は、板厚6mmを超える場合に30mmを基準としています。30mmは6mm以下のときの値で、6mm超では40mm以上が正しいので、最も不適当です。

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覚え方

  • 組立溶接(仮付け溶接)の最小溶接長さ=板厚6mm以下で30mm、6mmを超えると40mm(JASS6)
  • 高力ボルト摩擦面=ショットブラストで表面粗さ50μmRz以上を確保すればよい(赤錆でなくても可)
  • レーザ孔あけの孔径精度=おおむね±0.5mm
  • トルシア形高力ボルトの長さ=締付け厚さ+所定の余長で設定

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理解度チェック

Q.

板厚が6mmを超える場合の組立溶接の最小溶接長さは?

40mm以上です。30mmは板厚6mm以下のときの値です(JASS6)。

Q.

高力ボルト摩擦面ですべり係数を確保する方法は、赤錆だけ?

赤錆のほか、ショットブラスト等で表面粗さ50μmRz以上を確保する方法もあります。粗さを確保すれば赤錆がなくてもよいです。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書JASS6(組立溶接の最小溶接長さ・高力ボルト摩擦面・孔あけ)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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