この記事の要点
トルシア形高力ボルト(S10T)は、ボルト頭が丸くボルト軸先端にピンテールがある高力ボルトで、JIS規格品ではなく国土交通大臣認定品である。
ピンテールが切れるまでトルクを導入するトルクコントロール法により締め付けるため、高力六角ボルトより施工管理が簡単で導入軸力が安定する。
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トルシア型ボルトは、高力六角ボルトに比べて、施工管理が簡単で、導入軸力が安定した高力ボルトです。JIS規格品ではなく、国土交通大臣認定品を使います。記号で「S10T」と書きます。今回は、トルシア型ボルトの意味、特徴、重量、長さ、製作メーカーについて説明します。※高力ボルトの意味、特徴は下記が参考になります。
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下図をみてください。これがトルシア型ボルトです。
高力六角ボルトとは違い、ボルトの頭が丸いこと、ボルト軸の先端にピンテールがついています。所定のトルクが導入されると、このピンテールが切れる仕組みです。
トルシア型ボルトは、高力六角ボルトに比べて、
・施工管理が簡単
・ボルトに導入される軸力が安定
しています。トルシア型ボルトの記号を、「S10T」と書きます。高力六角ボルトは、「F10T」です。現在、高力ボルトのほとんどがS10Tを使用しています。下記が参考になります。
S10Tとは?1分でわかる意味、規格、重量、ピンテール、jisとの関係
トルシア型ボルトは、元々、高力六角ボルトの施工管理簡略化、施工精度の向上を目的につくられました。よって、高力六角ボルトに比べて下記の特徴があります。
・締め付け軸力が安定している
・施工管理が簡単
高力六角ボルトは、ナットの回転角でトルクを導入します。一方、トルシア型ボルトは、ピンテールが切れるまでトルクを導入すればよいので、施工管理が簡単です。よって、締め付け軸力も安定します。
トルシア型ボルトの締め付けは、電動レンチとキャリブレータ―(軸力を計測する機械)を用います。
トルシア型ボルトの締め付け方法を、トルクコントロール法といいます。トルクコントロール法は、下記が参考になります。
トルクコントロール法とは?1分でわかる意味、手順、トルク値、本締め
トルシア型ボルトの重量を下表に示します。
※高力ボルトの重量は、下記が参考になります。
ボルトの重量は?1分でわかる重量、m16ボルトの重さ、重量表
トルシア型ボルトの首下長さを下表に示します。
高力ボルトの諸元は、下記が参考になります。
トルシア型ボルトを生産するメーカーは、日鉄住金ボルテンが有名です。その他、トルシア型ボルトを扱うメーカーを下記に整理しました(今回紹介した以外の会社もあります)。
神鋼ボルト
日本ファスナー工業
混同しやすい用語
高力六角ボルト(F10T)
高力六角ボルトとは、六角形のボルト頭を持つJIS規格の高力ボルトで、記号「F10T」で表される。
トルシア形高力ボルト(S10T)がピンテールの切断で締め付けを確認するのに対して、高力六角ボルトはナット回転法(ナットの回転角度管理)で締め付ける点で異なる。トルシア形はJIS規格品ではなく大臣認定品である。
トルシア型ボルトと高力六角ボルトの特徴を整理した表を示します。
| 項目 | トルシア型ボルト(S10T) | 高力六角ボルト(F10T) |
|---|---|---|
| 規格 | 大臣認定品(JIS外) | JIS規格品 |
| 締め付け方法 | トルクコントロール法 | ナット回転法 |
| 本締め確認 | ピンテールの切断で確認 | ナット回転角度で確認 |
今回はトルシア型ボルトについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。トルシア型ボルトは、高力六角ボルトに比べて施工管理が簡単です。導入軸力も安定しています。特殊な理由がない限り、普通はトルシア型ボルトを使います。トルシア型ボルトの締め付け方法(トルクコントロール法)の手順と方法、高力ボルトの特徴を理解しましょう。下記が参考になります。
トルクコントロール法とは?1分でわかる意味、手順、トルク値、本締め
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「トルシア形高力ボルトの記号はS10T」「ピンテールが切れることで本締めを確認する」という点が問われやすい。F10TとS10Tの違い(JIS規格 vs 大臣認定、ナット回転法 vs トルクコントロール法)を整理して覚えておこう。