建築学生が学ぶ構造力学

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平成29年度 二級建築士 施工 No.10を解説、コンクリートの打継ぎに関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)No.10は、コンクリート工事に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

降雨時の対応、配筋の乱れの修正、打継ぎ面の処理、鉛直打継ぎの位置、寒冷期の養生温度が並びます。判断の決め手は、打継ぎ面の水分をどう扱うかです。

引っかけの核心は、打継ぎ面を「散水後の水膜を残した状態」から打ち込むとしているところです。打継ぎ面は湿らせますが、打込み前に水膜やたまり水を取り除きます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 降雨時に打込み箇所を上屋やシートで覆い、工事監理者の承認を受けて打込みを継続するのは適切です。
2 ○(正しい) スラブ筋の跳ね上がりやスペーサーの脱落を修正し、必要な措置を講じてから打込みを再開するのは適切です。
3 ×(最も不適当) 打継ぎ面は湿潤にしますが、打込み前に水膜・たまり水を取り除きます。水膜を残したまま打ち込むと打継ぎ部が弱くなります。
4 ○(正しい) 梁・スラブの鉛直打継ぎ面を、せん断力の小さいスパン端から1/4付近とするのは適切です。
5 ○(正しい) 寒冷期に、打込み後5日間コンクリート温度を2℃以上に保つのは適切です。

選択肢3は、打継ぎ面に水膜を残したまま打ち込むとした点が誤りで、湿潤にしつつ打込み前に余分な水を取り除きます。

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選択肢3のポイント

打継ぎ面は、乾いていると先に打ったコンクリートが新しいコンクリートの水分を吸い、打継ぎ部の一体性が落ちます。そこで、あらかじめ散水して湿潤な状態にします。

ただし、表面に水膜やたまり水が残ったまま打ち込むと、その水が打継ぎ面にたまって水セメント比が局所的に大きくなり、打継ぎ部が弱くなります。

だから正しい手順は、打継ぎ面を湿潤にしたうえで、打込み直前に余分な水を取り除くことです。選択肢3の「水膜を残した状態から打ち込む」は、この点で誤りです。

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覚え方

  • 打継ぎ面は湿潤にする。ただし打込み直前に水膜・たまり水を取り除く(残すと打継ぎが弱くなる)
  • 降雨時は上屋・シートで覆い、監理者の承認を得て打込み継続/配筋の乱れは修正してから再開
  • 梁・スラブの鉛直打継ぎ面はせん断力の小さいスパン端から1/4付近
  • 寒冷期は打込み後5日間、コンクリート温度を2℃以上に保つ

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理解度チェック

Q.

コンクリートの打継ぎ面は、散水後の水膜を残した状態から打ち込んでよい。〇か×か。

×。打継ぎ面は湿潤にしますが、打込み前に水膜・たまり水を取り除きます。残すと打継ぎ部が弱くなります。

Q.

梁・スラブの鉛直打継ぎ面は、せん断力の小さいスパン端から1/4付近としてよい。〇か×か。

。鉛直打継ぎ面はせん断力の小さい位置に設けます。スパン端から1/4付近は適切です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(建築施工)問題」
  • 打継ぎ面の処理(湿潤にし、打込み前に水膜・たまり水を除く)・鉛直打継ぎ位置:JASS 5 鉄筋コンクリート工事
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

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