この記事の要点
水セメント比(W/C)とは水量をセメント量で割った比率(%表示)で、コンクリートの強度・耐久性に最も影響する指標です。
W/Cが小さいほど強度・耐久性が向上するが、流動性(ワーカビリティー)が低下するトレードオフがあります。
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水セメント比は、水とセメントの比率を百分率で表した値です。
水セメント比の大きさは、コンクリートの品質(強度、耐久性など)に大きく影響します。そのため、水セメント比の値はセメントの種類に応じて規定されています。
今回は水セメント比の定義、計算法、単位水量との関係について説明します。
水セメント比の計算に必要な、単位水量や細骨材率の意味は下記が参考になります。
単位水量とは?1分でわかる意味、規準、水セメント比、コンクリート
水セメント比は、水とセメントの比率を百分率で示した値です。下式で計算します。
水セメント比=W/C(%)
Wは単位水量、Cは単位セメント量です。水セメント比が大きすぎると、強度や耐久性の不足につながります。どちらかと言えば水セメント比は小さい方が望ましいです。
ただし、水セメント比を小さくし過ぎるとワーカビリティの低下につながります。
ワーカビリティの低下を避けるため、高性能AE減水材などの混和剤が使われます。※ワーカビリティ、混和材については下記の記事が参考になります。
なお単位水量は185kg/m3以下、単位セメント量は290kg/m3以上とします。
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水セメント比の計算は前述したように、水とセメントの比率です。下記の諸条件のとき、水セメント比を計算してください。
・空気量 4%
・セメントの絶対容積 100(l/m3)
・細骨材の絶対容積 350(l/m3)
・粗骨材の絶対容積 350(l/m3)
・単位セメント量 315(kg/m3)
空気量、単位水量の意味は下記が参考になります。
コンクリートの空気量とは?1分でわかる規格、単位、許容値、計算式
単位水量とは?1分でわかる意味、規準、水セメント比、コンクリート
先に答えを書くと水セメント比は
51%
です。
まず1m3のコンクリート中には下記の材料が入っています。
・セメント
・水
・空気
・骨材(粗骨材、細骨材)
1m3中の容積は1Lです。問題では、セメント、粗骨材の容積が分かっていました。また空気量が4%と書いてあるので、空気の絶対容積もわかります。つまり水の絶対容積を逆算すると、
水の絶対容積=1000-(100+350+350+40)=160
です。また水の重量は、絶対容積と同じ値なので(単位変換してみましょう)、単位水量は160kg/m3です。
水セメント比=160/315×100=51
です。
セメントには様々な種類があります。また、種類に応じてコンクリートの特性は異なり、水セメント比の規定値も違います。各セメントによる水セメント比を示します。
| セメントの種類 | 水セメント比の最大値(%) | |
| 短期・標準・長期 | 超長期 | |
| 早強ポルトランドセメント | 65 | 55 |
| 普通ポルトランドセメント | ||
| 中庸熱ポルトランドセメント | ||
| 高炉セメントA種 | ― | |
| フライアッシュセメントA種 | ||
| シリカセメントA種 | ||
| 低熱ポルトランドセメント | 60 | 55 |
| 高炉セメントB種 | ― | |
| フライアッシュセメントB種 | ||
| シリカセメントB種 | ||
水セメント比は、耐久性に大きく影響します。よって、建物の耐久期間年数が超長期になると水セメント比はより小さい値で規定します。
また、高強度コンクリートの水セメント比=50%以下とします。上表に示したポルトランドセメントの詳細は、下記が参考になります。
ポルトランドセメントとは?1分でわかる種類、成分、使い方、特徴
セメント水比は、水セメント比の逆数です。下式で計算します。
水セメント比=C/W(%)
Wは単位水量、Cは単位セメント量です。
前述したように、水セメント比は小さい方が望ましいです。
つまり単位水量を減らします。ただ単位水量が少ないと、ワーカビリティが低下します(泥遊びを思い出してください。
水を沢山いれるとシャバシャバになります。水が少ないと練り混ぜが難しいですよね)。
単位水量もあまり少なすぎるのは問題です。
単位水量とは?1分でわかる意味、規準、水セメント比、コンクリート
混同しやすい用語
単位水量(たんいすいりょう)
コンクリート1m3当たりに含まれる水の質量(kg/m3)で、ワーカビリティーと耐久性に影響します。
単位水量は1m3のコンクリート中に含まれる水の絶対量を示すのに対して、水セメント比はセメント量に対する水量の割合(比率)を示すものであり、単位と比率という根本的な違いがあります。
水結合材比(W/B)
混合セメントなど結合材(セメント+フライアッシュ・高炉スラグ等)の全量に対する水量の割合です。
水結合材比(W/B)はセメント以外の結合材(混和材)を含む総結合材量に対する水の割合であるのに対して、水セメント比(W/C)はセメントのみに対する水の割合を指し、混合セメント使用時は両者が異なる値となります。
今回は、水セメント比について説明しました。水セメント比の定義、計算方法が理解頂けたと思います。
計算自体は簡単です。あとは、セメントの種類や建物の耐久年数に応じて、水セメント比の最大値が変わることを覚えておきましょう。
水セメント比に関係する単位水量、空気量、細骨材率も勉強しましょうね。下記が参考になります。
単位水量とは?1分でわかる意味、規準、水セメント比、コンクリート
コンクリートの空気量とは?1分でわかる規格、単位、許容値、計算式
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では水セメント比の計算(W/C=水量÷セメント量×100)と、強度・耐久性への影響が問われます。
各種コンクリートの水セメント比の上限(普通:65%以下・海洋構造物:45%以下等)も数値で覚えましょう。
水セメント比の低減手段(高性能AE減水剤の使用)と、強度増加の関係も整理しておくと便利です。