建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 構造 No.10を解説、木造の構造計算に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.10は、木造軸組工法による地上2階建ての建築物の構造計算に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

地震力に対する必要壁量、延べ面積が大きい場合の構造計算、風圧力に対する見付面積、柱の小径の決め方が問われます。決め手は、地震力による必要壁量が方向でどう変わるかです。

引っかけの核心は、地震力で必要壁量が決まる場合に「張り間方向とけた行方向で、それぞれ異なる値となる」としているところです。地震用の必要壁量は床面積に比例し、方向によらず同じ値です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 地震用の必要壁量は床面積に比例し、方向によらず同じ値です。それぞれ異なる値となる、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 延べ面積が500m²を超える場合、壁量計算と配置の検討に加えて、許容応力度計算等の構造計算が必要です。正しい記述です。
3 ○(正しい) 風圧力に対する1階の必要壁量は、1階床面から高さ1.35mを超える部分の見付面積に所定値を乗じて定めます。正しい記述です。
4 ○(正しい) 柱の小径は、垂直距離に対する割合によらず、座屈を考慮した構造計算で決めてもよいとされています。正しい記述です。

選択肢1は、地震用の必要壁量を方向ごとに異なる値とした点が誤りで、床面積に比例し方向によらず同じです。

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選択肢1のポイント

地震力に対する必要壁量は、各階の床面積に所定の係数(cm/m²)を掛けて求めます。床面積が同じなら、張り間方向でもけた行方向でも同じ値になります。

一方、風圧力に対する必要壁量は、その方向の見付面積に基づくため、方向によって値が変わります。地震と風で基準が異なる点が要点です。

選択肢1は地震用を方向別に異なる値としていますが、地震用は床面積依存で方向によらず同じです。「地震は床面積で方向同じ、風は見付面積で方向で違う」と押さえます。

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覚え方

  • 地震力に対する必要壁量は床面積に比例、張り間・けた行で同じ値
  • 風圧力に対する必要壁量は見付面積に基づき、方向で異なる
  • 延べ面積500m²超の木造は許容応力度計算等が必要
  • 風圧用の1階必要壁量は床面から1.35mを超える見付面積で定める

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理解度チェック

Q.

地震力で決まる木造の必要壁量は、張り間方向とけた行方向で異なる値とする。〇か×か。

×床面積に比例し、方向によらず同じ値です。

Q.

風圧力に対する1階の必要壁量は、どの高さを超える見付面積で定めるか。

床面から1.35mを超える部分です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 木造の構造計算(地震用の必要壁量は床面積比例で方向同じ、風圧用は見付面積、延べ面積500m²超の構造計算、柱の小径):建築基準法施行令第46条ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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