この記事の要点
柱の小径とは、木造建築物における柱断面の最小寸法のことです。
建築基準法では1・2階建ての柱は短辺が10.5cm以上、3階建て以上は13.5cm以上と規定されています。
構造計算によらず適用される基準です。
この記事では、柱の小径とは何か、建築基準法での最小寸法、座屈防止との関係を整理します。
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柱の小径とは、建築基準法の基準の1つです。では柱の小径の基準は具体的に何を定めているのでしょうか。今回は、柱の小径について説明します。柱の意味は、下記が参考になります。
柱(はしら)とは?建築での意味・種類・梁との違いをわかりやすく解説
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柱の小径は木柱の「柱の最小寸法」を定めた基準です。具体的には下表となります。「1/○」で示す値は、
柱の寸法/横架材相互の垂直距離
で計算します。※横架材、垂直距離の意味は下記をご覧ください。
横架材とは?種類(梁・桁・胴差し)・欠き込み基準・梁との違いを解説
鉛直距離とは?垂直距離との違い・水平距離との関係をわかりやすく解説
| 柱 | ※Aによる | 左の欄以外の柱 | ||
| 建築物 | 最上階又は階数が1つの建築物の柱 | その他の階の柱 | 最上階又は階数が1つの建築物の柱 | その他の階の柱 |
| (1)土蔵造の建築物その他これに類する壁の重量が特に大きい建築物 | 1/22 | 1/20 | 1/25 | 1/22 |
| (2)(1)に掲げる建築物以外の建築物で屋根を金属板、石板、木板その他これらに類する軽い材料で葺いたもの | 1/30 | 1/25 | 1/33 | 1/30 |
| (3)(1)及び(2)に掲げる建築物以外の建築物 | 1/25 | 1/22 | 1/30 | 1/28 |
※Aは下記を意味します。
※A-張間方向又は桁行方向に相互の間隔が10メートル以上の柱又は学校、保育所、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場、物品販売業を営む店舗もしくは公衆浴場の用途に供する建築物の柱
上表より、柱の小径は屋根や壁の重量、建物の用途により採用する値が違います。例えば一般的な住宅(二階建て)の場合、1階の柱は「1/30」、2階の柱は「1/33」です。横架材の垂直距離が3.0mのとき、柱の小径(最小寸法)は下記となります。
柱の小径=3000/30=100mm(2階は90)
つまり、柱の断面は最低でも100mm以上の大きさにする必要があります。但し、構造計算によって確認する場合は上表の限りではありません。
そもそも柱の小径を規定する目的は何でしょうか。
これは柱の「座屈」を防止するためです。座屈の意味は下記が参考になります。
柱を細くし過ぎると、材料の圧縮強度とは無関係に柱が壊れます。この現象を座屈と言います。座屈は、柱の細長比が関係しており、後述するように有効細長比の上限値も規定されます。有効細長比や細長比の意味は下記をご覧ください。
細長比・座屈長さ・断面二次半径の関係は?計算式と座屈設計への影響(圧縮材の基礎)
前述した以外に、柱の小径に関する基準を明記しました。
1.柱の有効細長比は150以下とすること
2.階数が2を超える(3階建て以上)建築物の1階の柱は13.5cm以上とする
1つめは柱の有効細長比に関する基準です。木造の柱は、鉄骨や鉄筋コンクリート造に比べて材質が不安定な分、より厳しい基準です。有効細長比を150以下にします。
2つめは、階数が3階以上の場合に、柱を13.5cm以上にする規定です。この基準のポイントは、構造計算で13.5cm未満で問題なくても、13.5cm以上にする点です。※下記も参考になります。
建築基準法における木造の構造方法|土台・柱・接合の規定をわかりやすく解説
混同しやすい用語
柱の小径
柱断面の最小寸法(短辺)のこと。
建築基準法で定められた木造柱の最小サイズ基準。
柱の断面積
柱断面の面積全体のこと。
軸力の算定に使われる。
柱の小径とは異なる概念で、小径が決まれば断面積の最小値が決まる。
今回は、柱の小径について説明しました。
木造住宅は構造計算をしない場合が多く、上記の柱の小径を満足する柱寸法にするのが普通です。
一級建築士の試験でも問われることの多い内容ですから、どういう基準か理解しましょう。
なお、柱の小径に関する表は覚える必要はありません。
下記も参考にしてくださいね。
柱・梁とは?役割の違い・柱梁接合部・剛比の計算をわかりやすく解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
