建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 構造 No.22を解説、コンクリート系構造に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.22は、コンクリート系の構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

プレキャスト部材の圧着接合、PCa PC造床版と梁の接合部、PC造の分類とひび割れの扱い、PC合成梁が問われます。決め手は、PC造のⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種がひび割れをどう扱うかです。

引っかけの核心は、PC造は「Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種のいずれも、長期応力に対してひび割れの発生を許容する」としているところです。Ⅰ種は常時ひび割れを許容しません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) プレキャスト部材をPC鋼材で圧着接合する場合、継目のせん断力は摩擦抵抗機構のみで伝えるよう設計します。正しい記述です。
2 ○(正しい) PCaプレストレストコンクリート造の床版と梁の接合部は、長期・短期の応力を相互に伝えられるよう設計します。正しい記述です。
3 ×(最も不適当) PC造Ⅰ種は常時のひび割れを許容しません。いずれもひび割れの発生を許容する、とする点が誤りです。
4 ○(正しい) 単純梁形式のPC合成梁は、引張側をPCaPC部材、圧縮側を現場打ちRCとして一体挙動するよう設計します。正しい記述です。

選択肢3は、Ⅰ種を含めていずれもひび割れを許容するとした点が誤りで、Ⅰ種は常時のひび割れを許容しません。

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選択肢3のポイント

プレストレストコンクリート造は、引張縁の状態によってⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種に分けられます。プレストレスの与え方で、ひび割れの許容度が変わります。

Ⅰ種は、常時の長期応力に対して断面に引張応力を生じさせず、ひび割れを許容しません。Ⅱ種・Ⅲ種は一定のひび割れを許容し、幅を制御して設計します。

選択肢3はⅠ種を含めていずれもひび割れを許容するとしていますが、Ⅰ種は許容しません。「PC造Ⅰ種はひび割れを許容しない」と押さえます。

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覚え方

  • PC造Ⅰ種は常時のひび割れを許容しない(Ⅱ種・Ⅲ種は許容し幅を制御)
  • プレキャストの圧着接合は継目のせん断力を摩擦抵抗機構で伝える
  • PCaPC造の床版と梁の接合部は長期・短期の応力を伝えるよう設計
  • PC合成梁は引張側PCaPC・圧縮側現場打ちRCで一体挙動

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理解度チェック

Q.

PC造は、Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種のいずれも常時のひび割れの発生を許容する。〇か×か。

×Ⅰ種は許容しません

Q.

PC造でひび割れを許容し、幅を制御して設計するのはどの種別か。

Ⅱ種・Ⅲ種です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • コンクリート系の構造(PC造Ⅰ種はひび割れを許容しない、圧着接合、PCaPC床版と梁、PC合成梁):プレストレストコンクリート設計施工規準ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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