建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 構造
  4. 平成29年
  5. > No.8 荷重及び外力

平成29年度 一級建築士 構造 No.8を解説、荷重及び外力に関する誤りを見抜くポイント

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.8は、建築基準法における荷重及び外力に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

先に一つだけ。独学の効率に不安があるなら、スキマ時間で回せるスタディングの建築士講座を無料で試すのが早いです(スマホ完結・大手の約1/10)。

この問題のポイント

屋上広場の積載荷重、雪下ろしによる積雪荷重の低減、風速の高さ方向分布係数、地震層せん断力の大小が問われます。決め手は、学校の屋上広場の積載荷重を、教室と同じ値にしてよいかどうかです。

引っかけの核心は、学校の屋上広場の積載荷重を「教室の積載荷重と同じ数値とすることができる」としているところです。屋上広場は人が集まるため、教室ではなく百貨店の売場と同等の大きい値を用います。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

建築構造ポケットブック

建築構造ポケットブック

構造は数値や公式が多い分野です。高さ・面積・荷重・断面などを1冊で引けると、問題演習の確認が早くなります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 学校の屋上広場の積載荷重は、教室ではなく百貨店の売場と同等の大きい値を用います。教室と同じ数値にできる、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 雪下ろしの慣習がある地方では、垂直積雪量が1mを超えても、実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算できます。正しい記述です。
3 ○(正しい) 高さが同じ場合、風速の高さ方向分布係数Erは「平坦で障害物がない区域」より「都市化が著しい区域」のほうが小さくなります。正しい記述です。
4 ○(正しい) 地上部分の各層の地震層せん断力Qiは、最下層の値が最も大きくなります。正しい記述です。

選択肢1は、学校の屋上広場の積載荷重を教室と同じにできるとした点が誤りで、百貨店の売場と同等の大きい値を用います。

独学だと、こういう論点の背景を一つずつ調べるだけで時間が溶けます。要点を絞った講義で効率よく進めたいなら、スタディングの建築士講座(スマホ完結・大手の約1/10)を無料で試せます。

選択肢1のポイント

屋上広場やバルコニーは、多くの人が集まったり避難時に人が集中したりする場所です。そのため積載荷重は、その建物の中でも大きい値をとる決まりです。

施行令第85条では、学校や百貨店などの屋上広場・バルコニーの積載荷重は、「百貨店又は店舗の売場」の値を用いるとされています。売場の床用の積載荷重(2900N/m2)は、教室の床用(2300N/m2)より大きい値です。つまり学校の屋上広場は、教室よりも大きい荷重で設計します。

選択肢1は、屋上広場を教室と同じ値にできるとしています。これは実際より小さい荷重で設計することになり危険なので、最も不適当です。「屋上広場は人が集まる=売場と同等の大きい荷重」と押さえます。

構造を得点源にするなら、科目別おすすめ本(構造力学)一級のおすすめ参考書・問題集もあわせてどうぞ。独学での進め方は建築士は独学で合格できる?で整理しています。

覚え方

  • 学校・百貨店の屋上広場の積載荷重は、百貨店の売場の値(床用2900N/m2)を用いる(教室より大)
  • 雪下ろしの慣習がある地方は、積雪荷重を垂直積雪量1mまで減らして計算できる
  • 風速の高さ方向分布係数Erは、同じ高さなら都市化が著しい区域ほど小さい
  • 地震層せん断力Qiは最下層が最大

通勤や休憩のスキマ時間だけで学習を進めたいなら、スタディングの建築士講座が向いています。合格に必要な範囲に絞ったスマホ講義で、独学の遠回りを減らせます(無料お試しあり)。

理解度チェック

Q.

学校の屋上広場の積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、教室の積載荷重と同じ数値としてよい。〇か×か。

×。屋上広場は百貨店の売場と同等の大きい値を用います。教室より大きい荷重になります。

Q.

雪下ろしの慣習がある地方では、垂直積雪量が1mを超える場合、積雪荷重をどう計算できるか。

実況に応じて、垂直積雪量を1mまで減らして計算できます。

平成29年 一級建築士 構造 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 荷重及び外力(屋上広場は百貨店の売場の積載荷重、雪下ろしの慣習と積雪荷重、風速の高さ方向分布係数、地震層せん断力):建築基準法施行令第85条・第86条・第87条・第88条。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

Topへ >>