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積載荷重ってなに?1分でわかる意味と実際の構造計算

積載荷重という用語があります。似た用語で、固定荷重という言葉もありますね。固定荷重は、部材の自重など固定された重量のことです。では積載荷重はどういう意味でしょうか。また、固定荷重と積載荷重でどういった違いがあるのでしょう。


実際の構造計算では、積載荷重をどのように設定するのでしょう。今回は、そんな積載荷重について説明します。


積載荷重ってなに?

積載荷重とは、「積載される荷重」という意味ですが、この言葉だけでは荷重のイメージが難しいですね。実は、積載荷重は常時作用する荷重ですが、「固定しない」「荷重の位置が動く」ような荷重を意味します。荷重の単位は、平米当たりの重量で書くことが一般的です。

例えば、一般の住宅を考えます。住宅の中には、どんな荷重があるのでしょうか。机、イス、テーブル、TV、ベッドなどがありますね。これらの重量物は、一生同じ場所に在り続けるでしょうか。そうとは限りません。部屋の模様替えをすれば、位置は変わります。


このように荷重の位置が変更される、又は荷重の大きさが不確定である荷重を、積載荷重といいます。これが積載荷重のイメージです。


また、人間も荷重の1つです。特定の人しか建物を使わない居室(住居)よりも、不特定多数の人間が利用する「集会室」の方が、積載荷重が大きいのです。


「荷重の位置や、荷重の大きさが不確定なのに、どうやって積載荷重を決めるの?」そう思いますよね。その通りです。実は、積載荷重は基本的に設計者が決める値ではありません。「部屋の用途、使い方」により、建築基準法や各省庁、地方自治体が積載荷重を定めています。これらの根本は、建築学会が発行する荷重指針という書籍に基づいています。


前述したように、積載荷重は部屋の使い方で変わります。テーブルやベッドが置かれる程度の居室よりも、本棚があって書籍が沢山積まれる図書室の方が、荷重が大きいように。つまり、積載荷重の設定には、「部屋名および部屋の用途」が重要です。部屋の使い方や、部屋名は「意匠設計者」が決定します。こういった荷重の設定でも、意匠設計者と構造設計者の密なコミュニケーションが必要とされるのです。


さて、前述した荷重指針は、研究者により部屋の使い方、荷重の位置、荷重の大きさを整理し、統計定期に分析して下記の部材算定用別に積載荷重を設定しています。例えば居室の積載荷重を明記しましょう。

スラブ・小梁用が最も大きく、地震用重量が最も小さいですね。荷重指針でこれらの設定根拠が明記されていますが、簡単に説明します。


地震力は建物全体に作用します。室内の重量が分散され、建物全体に作用すると考えれば、地震用の積載荷重は小さくて良い、という考えです。一方、スラブ・小梁用は、積載荷重を最も集中的に受ける部材です。そのため、スラブ・小梁用の積載荷重は最も大きい値となります。


正確な説明は、荷重指針を確認すると良いでしょう。

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積載荷重と固定荷重の違い

さて、ここまで説明すれば固定荷重と積載荷重の違いを分かって頂けたと思います。下記の違いがあるわけです。


 

建築基準法で規定された積載荷重

では実際に、建築設計の実務ではどのような値を使っているか説明します。前述したように建築基準法で規定されています。下記の通りです。

実は、上表の他にも下記の規準で積載荷重が設定されています。


まとめ

今回は、積載荷重について説明しました。固定荷重との違いが分かって頂けたと思います。積載荷重は部屋の用途や、使い方で値が規定されています。実務では、部屋名や用途を意匠設計者と打ち合わせて積載荷重を決定するのです。


以上、今回の記事が参考に成れば幸いです。

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