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令和2年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.17は、鉄骨構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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引張筋かいの保有耐力接合、H形鋼の横座屈、鋼種の変更と弾性変形、幅厚比と局部座屈が問われます。判断の決め手は、強度の高い鋼材に変えると弾性変形が小さくなるかどうかです。
引っかけの核心は、SN400BをSN490Bに変えれば「弾性変形を小さくできる」としているところにあります。弾性変形は鋼種では変わりません。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 引張筋かいの保有耐力接合では、筋かい軸部の降伏耐力より、端部・接合部の破断耐力を大きくします。 |
| 2 | ○(正しい) | H形鋼の梁が曲げを受け、ねじれを伴って圧縮側フランジが面外にはらみ出す座屈を横座屈といいます。 |
| 3 | ×(誤り) | 弾性変形はヤング係数で決まるため、同一断面でSN490Bに変えても弾性変形は変わりません。 |
| 4 | ○(正しい) | H形鋼の梁で、板要素の幅厚比を小さくすると、局部座屈が生じにくくなります。 |
選択肢3は、SN490Bに変えれば弾性変形を小さくできるとした点が誤りで、ヤング係数が同じため弾性変形は変わりません。
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部材の弾性変形(たわみ・変位)は、力を加えたときの「硬さ」=剛性で決まります。剛性は、材料のヤング係数Eと、断面の大きさ(断面二次モーメントなど)で決まります。
鋼材のヤング係数Eは、強度の高い低いにかかわらず、ほぼ一定で205kN/mm²です。SN400BもSN490Bも、Eは同じです。違うのは降伏点・引張強さ(強さ)であって、Eは変わりません。
したがって、同一断面のままSN400BをSN490Bに変えても、断面もEも変わらないので弾性変形は変わりません。選択肢3は「弾性変形を小さくできる」としていて誤りです。弾性変形を小さくしたいなら、断面を大きくして剛性を上げます。強度を上げても剛性(弾性変形)は変わらない、と押さえます。
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ラーメン架構の柱・梁に、SN400Bの代わりに同一断面のSN490Bを用いると、弾性変形を小さくできる。〇か×か。
×。弾性変形はヤング係数と断面で決まり、SN400もSN490もEは同じなので、同一断面なら弾性変形は変わりません。
H形鋼の梁で、板要素の幅厚比を小さくすると、局部座屈が生じにくくなる。〇か×か。
〇。幅厚比を小さくすると(板を厚く・幅を狭く)、局部座屈が生じにくくなります。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
