この記事の要点
弾性変形(だんせいへんけい)とは、荷重を除くと元の形に完全に戻る変形のことです。
フックの法則(σ = Eε)が成立する範囲です。
降伏点を超えると塑性変形(永久変形)になります。
弾性限界・降伏点・弾塑性の違いと、建築の使用限界(弾性設計)と終局限界(塑性設計)への影響を解説します。
補足:降伏点を超えると塑性変形に移行し、力を取り除いても変形が残ります。
この境界を把握することが構造設計の基本です。
この記事では、弾性変形とは何か、弾性変形はどう読むのかを整理します。
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弾性変形(だんせいへんけい)とは、弾性領域内で生じる変形です。降伏点を超える変形を、塑性変形といいます。
今回は弾性変形の意味、読み方、降伏点、塑性変形、境界点について説明します。関係用語として、弾性、降伏点、残留変形を勉強すると良いでしょう。下記が参考になります。
降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ
残留ひずみとは?1分でわかる意味と図、計算、永久ひずみ、復元力特性
弾性変形(だんせいへんけい)とは、弾性領域内で生じる変形です。一方、塑性領域内で生じる変形を塑性変形といいます。弾性、塑性の意味は下記が参考になります。
下図をみてください。これが弾性変形と塑性変形です。
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弾性変形は「だんせいへんけい」と読みます。関係用語の読み方は下記です。
弾性 ⇒ だんせい
塑性 ⇒ そせい
塑性変形 ⇒ そせいへんけい
降伏点 ⇒ こうふくてん
弾性変形から塑性変形に切り替わる境界点が、降伏点です。物体に力を加えると変形します。
降伏点までは、力を取り除けば変形も無くなります。降伏点を超える力が作用すると変形も大きくなり、力を除いても変形は残ったままです。
塑性後、残った変形を「残留変形」ともいいます。残留変形の意味は、下記が参考になります。
残留ひずみとは?1分でわかる意味と図、計算、永久ひずみ、復元力特性
構造部材の変形を、弾性変形に留める設計手法を「許容応力度計算(1次設計)」といいます。
許容応力度計算は全ての建物(構造設計が必要なもの)で行います。また、構造部材の塑性変形を考慮した設計法を、保有水平耐力計算といいます。
規模の大きな建築物で採用されます。これは構造計算ルートが関係しています。
許容応力度計算、保有水平耐力計算の意味は、下記が参考になります。
全ての建物で、弾性変形に留める設計ができれば最も安全です。しかし、部材(柱や梁など)が極端に大きくなり、経済性や意匠計画への影響が大きすぎます。そこで、部材の塑性変形を考慮した設計法が開発されました。
混同しやすい用語
弾性変形
力を取り除くと元に戻る変形。弾性領域(降伏点以下)での変形。
塑性変形
力を取り除いても残る変形。降伏点を超える力が作用したときに生じる。
降伏点
弾性変形から塑性変形に移行する応力度の境界値。鋼材では明確に現れる。
弾性変形を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 弾性変形の定義 | 弾性領域内で生じる変形(力を除くと元に戻る) | 降伏点以下の荷重で発生 |
| 塑性変形との違い | 降伏点を超えると残留変形が生じる | 大地震時に許容される設計範囲 |
| 設計上の使い分け | 中地震→弾性変形、大地震→塑性変形許容 | 建築構造設計の基本思想 |
今回は弾性変形について説明しました。意味が理解頂けたと思います。弾性変形は、弾性領域で生じる変形です。
この領域内では、力を取り除けば変形も無くなります。降伏点を超えると塑性変形が生じます。
弾性、塑性の意味、塑性変形の意味も併せて勉強しましょう。下記が参考になります。
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弾性変形とは何ですか?
弾性領域内で生じる変形で、荷重を除くと元の形に完全に戻る変形です。フックの法則(σ=Eε)が成立する範囲です。
弾性変形と塑性変形の境界は何ですか?
降伏点です。降伏点までは力を取り除けば変形も無くなりますが(弾性変形)、降伏点を超える力が作用すると変形が大きくなり、力を除いても変形が残ります(塑性変形・残留変形)。
弾性変形・塑性変形は建築設計でどう扱いますか?
変形を弾性変形に留める設計を許容応力度計算(1次設計)といい、すべての建物で行います。部材の塑性変形を考慮した設計法を保有水平耐力計算といい、規模の大きな建築物で採用します。弾性に留めると部材が大きくなり経済性に影響するため、塑性変形を考慮する設計法が用いられます。
