建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 施工 No.12を解説、脱型時の強度確認の養生を見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.12は、プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

プレキャストでは、かぶり厚さ、接合部の許容差、脱型時の強度確認、仮置きが問われます。とくに脱型時の強度を確かめる供試体の養生方法が要点です。

核心は、供試体を部材と同じ環境で養生するかどうかです。脱型時の強度は、部材と同じ場所・条件で養生した供試体で確認します。標準養生では実際の強度とずれます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

プレキャストは、強度確認の養生方法や仮置きの段数など、理屈と数値で正誤が分かれます。JASS10に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 接合用金物のアンカー筋の設計かぶり厚さを、特記がないので最小かぶり厚さ5mmを加えた値とするのは妥当です。適当な記述です。
2 ○(適当) 特記がないので、プレキャスト部材と現場打ちコンクリート部分の位置の許容差を同じ値とするのは妥当です。適当な記述です。
3 ×(最も不適当) 脱型時の圧縮強度は、部材と同じ場所・条件で養生した供試体で確認します。標準養生の供試体は温度履歴が異なり、確認には適しません。
4 ○(適当) 仮置きするプレキャストの柱部材を、安定性を考慮して平置きで2段までとするのは妥当です。適当な記述です。

選択肢3は、脱型時の強度確認に標準養生の供試体を用いた点が誤りで、正しくは部材と同じ場所・条件で養生した供試体で確認します。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

脱型時の強度確認では、「その部材が今、何N/mm²出ているか」を知ることが目的です。供試体は、確かめたい部材と同じ強度発現をしている必要があります。

プレキャスト部材は、工場で蒸気養生など高めの温度で養生され、早く強度が出ます。一方、標準養生は20℃の水中で、部材とは温度履歴が違うため、強度の出方がそろいません。

そこで脱型時の強度は、部材と同じ場所・条件で養生した供試体で確認します。選択肢3は標準養生の供試体で確認しており、部材の実際の強度とずれるため、最も不適当です。養生方法の取り違えがひっかけです。

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覚え方

  • 脱型時の強度確認=部材と同じ場所・条件で養生した供試体で(標準養生は不可)
  • 標準養生(20℃水中)は部材の温度履歴とずれる
  • 接合金物アンカー筋の設計かぶり厚さ=特記なしで最小かぶり厚さ+5mm
  • 柱部材の仮置き=平置きで2段まで

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理解度チェック

Q.

プレキャスト部材の脱型時の強度は、どんな供試体で確認する?

部材と同じ場所・条件で養生した供試体です。標準養生は温度履歴が異なるため適しません。

Q.

接合用金物のアンカー筋の設計かぶり厚さは、特記がないときどうする?

最小かぶり厚さに5mmを加えた値とします。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • JASS10 プレキャスト鉄筋コンクリート工事(脱型時の強度確認・かぶり厚さ・仮置き)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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