この記事の要点
設計かぶり厚さとは、最小かぶり厚さに10mmを加えた値で、実際の構造設計に用いるかぶり厚さの基準値である。
最小かぶり厚さと設計かぶり厚さの差(10mm)は施工誤差を見込んだものであり、両者の違いを正確に理解することが重要である。
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設計かぶり厚さとは、最小かぶり厚さに10mm加えた値です。構造設計時に用いるかぶり厚さです。
施工誤差を考慮して、最小かぶり厚さに余裕を見込んでいます。
今回は、設計かぶり厚さの意味、基礎や鉄筋との関係、最小かぶり厚さとの違いについて説明します。かぶり、最小かぶり厚さの意味は、下記が参考になります。
最小かぶり厚さとは?1分でわかる意味、柱、壁のかぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違い
設計かぶり厚さとは、
最小かぶり厚さに10mm加えた値
です。設計かぶり厚さを下記に示します。
設計では、設計かぶり厚さを用います。また、設計かぶり厚さを単に「かぶり(かぶり厚さ)」といいます。
かぶりの考え方、最小かぶり厚さの意味は、下記が参考になります。
設計かぶり厚さは、施工誤差を考慮して最小かぶり厚さに余裕を見込んだ値です。通常、10mmの余裕を見込みます。例えば、基礎の最小かぶり厚さが60mmのとき、設計かぶり厚さは、
60+10=70mm
です。
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基礎の鉄筋の設計かぶり厚さは、
70mm
です。基礎周りの鉄筋は、全て70mm以上のかぶり厚さが必要です。基礎の鉄筋には、
フーチングの主筋
フーチングの配力筋
杭頭補強筋
などがあります。上記の全てで、70mmの設計かぶり厚が必要です。主筋、配力筋、杭頭補強筋の意味は、下記が参考になります。
主筋とは?1分でわかる意味、読み方、役割、各部材の主筋、配力筋
配力筋とは?1分でわかる意味、役割、主筋との違い、スラブの配力筋
杭頭補強筋とは?1分でわかる意味、計算、鉄筋の定着長さ、溶接長
また、基礎は常に土に接する部分です。不確定な要素も多いことから、他部材に比べて設計かぶり厚さが大きく規定されます。
設計かぶり厚さと最小かぶり厚さの違いを、下記に示します。
設計かぶり厚さ ⇒ 最小かぶり厚さに10mm加えた値。設計時に、施工誤差を考慮して用いるかぶり厚さ。設計で使うかぶり厚さ=設計かぶり厚さ。
最小かぶり厚さ ⇒ 遵守しなければならないかぶり厚さ。これを満足しないと建築基準法の違反が問われる。施工時あるいは建築基準法や規準で重要なかぶり厚さ。
最小かぶり厚さの意味、かぶりの考え方は、下記が参考になります。
最小かぶり厚さとは?1分でわかる意味、柱、壁のかぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違い
混同しやすい用語
最小かぶり厚さ(さいしょうかぶりあつさ)
構造規定によって定められたかぶりの最低限度値で、これを下回ることが許されない構造上の下限基準です。
最小かぶり厚さは構造規定の最低基準(下限値)であるのに対して、設計かぶり厚さは最小かぶり厚さに施工誤差(+10mm)を加算した設計上の目標値であり、設計かぶり厚さは常に最小かぶり厚さより大きい値になります。
かぶり厚さ vs 有効せい(d)
有効せいは部材の引張鉄筋の重心からコンクリートの圧縮縁までの距離で、部材の曲げ耐力計算に使用します。
かぶり厚さはコンクリート外面から鉄筋外面までの寸法で耐久性・防食を確保するための指標であるのに対して、有効せいは曲げ耐力計算に使用する設計上の断面寸法であり、目的と算出方法が異なります。
今回は、設計かぶり厚さについて説明しました。設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに10mmを加えた値です。
構造設計では、施工誤差を考慮して余裕を見込んだかぶり厚さ(=設計かぶり厚さ)を使います。最小かぶり厚さとの違いを覚えてくださいな。
最小かぶり厚さとは?1分でわかる意味、柱、壁のかぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「最小かぶり厚さ」と「設計かぶり厚さ」の数値の違いを問う問題が出題されます。設計かぶり厚さ=最小かぶり厚さ+10mmと覚えましょう。
かぶり厚さが不足すると、中性化や塩害により鉄筋が腐食しやすくなります。適切なかぶりを確保することが耐久性の基本です。
基礎のかぶり厚さは土に接する部分では特に大きく設定されます。部位ごとの基準値も整理して覚えておくと試験に役立ちます。