この記事の要点
最小かぶり厚さとは、設計上確保しなければならない最低限のかぶりで、設計かぶり厚さ=最小かぶり+施工誤差(10mm)です。
柱・梁のかぶり最小30mm・屋外壁30mm・土中部材60mm等、部材・環境条件別に規定されています。
この記事では、最小かぶり厚さとは何かを整理します。
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最小かぶり厚さは、鉄筋コンクリート部材が必ず満足すべき「最低限のかぶり厚さ」です。
最小かぶり厚さを順守しないと、建築基準法違反になります。なお、設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに+10mmした値です。
構造設計時には、施工誤差を考慮して設計かぶり厚さを用います。
今回は、最小かぶり厚さの意味、柱、壁のかぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違いについて説明します。かぶり厚さの考え方は、下記が参考になります。
最小かぶり厚さとは、鉄筋コンクリート部材が必ず満足すべき「最低限のかぶり厚さ」です。
柱、壁、梁など部材毎、土に接する、接しないなどの条件から最小かぶり厚さが規定されます。
かぶり厚さの意味は、下記が参考になります。
かぶり厚さは、コンクリート表面から鉄筋までの最短距離です。建築基準法やjass5、標準仕様書などで最小かぶり厚さが規定されます。
鉄筋コンクリート部材は、全ての鉄筋で最小かぶり厚さを満足させる必要があります。これを遵守できない場合、建築基準法違反にとわれます。
似た用語に、「設計かぶり厚さ」があります。設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さを+10mmした値です。
構造設計時は、施工誤差等を考慮して最小かぶり厚さに+10mmした値で、計算や構造図作成を行います。
最小かぶり厚さの値は、下記が参考になります。
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柱、壁の最小かぶり厚さを下記に示します(公共工事標準仕様書より)。最小かぶり厚さは、部材の種類だけでなく、屋内と屋外の違い、土に接する・接しない、仕上げあり・無し、などが影響します。
柱(土に接しない、屋内、仕上げあり) 30mm
壁(土に接しない、屋外、仕上げあり) 30mm
柱(土に接しない、屋内、仕上げ無し) 30mm
壁(土に接しない、屋外、仕上げ無し) 40mm
柱(土に接する) 40mm
壁(土に接する) 40mm
繰り返しますが、上記のかぶり厚さは遵守する必要があります。守れなければ、建築基準法の違反が問われます。
なお、柱の最小かぶり厚さとは、「帯筋」に対するかぶりです。主筋と帯筋の関係を思い出してください。主筋は帯筋の内側にありますね。
最小かぶり厚さと設計かぶり厚さの違いを、下記に示します。
最小かぶり厚さ ⇒ 鉄筋コンクリート部材が、遵守しなければならないかぶり厚さ。
設計かぶり厚さ ⇒ 最小かぶり厚さに+10mmした値。構造計算、構造図作成時に用いるかぶり厚さ。施工誤差を考慮したかぶり厚さ
最小かぶり厚さを用いて構造設計すると、施工現場で誤差があった場合対応できません。あらかじめ誤差を見込んで設計すれば、不測の事態に対応できます。
混同しやすい用語
設計かぶり厚さ(せっけいかぶりあつさ)
最小かぶり厚さに施工誤差を加算して設計上設定するかぶり厚さで、実際の施工で確保すべき目標値です。
設計かぶり厚さは施工誤差を考慮した実際の施工目標値であるのに対して、最小かぶり厚さは構造規定で定められたかぶりの下限値(これを下回ってはいけない最低基準)であり、設計かぶり厚さは最小かぶり厚さより大きい値に設定されます。
有効かぶり(ゆうこうかぶり)
コンクリート外面から最外面の鉄筋(帯筋・スターラップ含む)の外面までの距離で、鉄筋腐食防止の実効的な寸法です。
有効かぶりはコンクリート表面から鉄筋外面までの実測寸法を指すのに対して、最小かぶり厚さは構造規定で規定された設計上の最低値を指すものであり、実寸法と規定値の違いがあります。
最小かぶり厚さを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 最小かぶり厚さ | 鉄筋コンクリート部材が遵守すべき最低限のかぶり厚さ | 違反すると建築基準法違反となる |
| 設計かぶり厚さ | 最小かぶり厚さ+10mm | 施工誤差を考慮した設計上の値 |
| 柱・壁(土に接しない屋内仕上げあり) | 30mm | 帯筋に対するかぶり厚さ基準 |
今回は最小かぶり厚さについて説明しました。最小かぶり厚さは、鉄筋コンクリート部材が遵守すべきかぶり厚さです。
これを満足しない場合、建築基準法違反に問われます。各部材の最小かぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違い、目的を理解しましょう。
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