建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 施工 No.19を解説、吸水調整材の塗りすぎを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.19は、内外装工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

内外装では、せっこうボードの直張り、カーペットの敷込み、モルタル塗りの下地処理、ALCパネルの目地が問われます。とくに吸水調整材の塗り方が要点です。

核心は、塗れば塗るほど良いわけではないという点です。吸水調整材は、標準塗布量を守ります。塗布回数を増すと厚い被膜ができ、かえって付着力が落ちます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

内外装は、下地処理や接着剤の塗り方など、理屈で正誤が分かれます。JASSや仕様書に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) せっこうボードのせっこう系直張り工法で、特記がないので接着剤の塗付け間隔をボード周辺部で150〜200mmとするのは妥当です。適当な記述です。
2 ○(適当) グリッパー工法のタフテッドカーペットの敷込みで、長い廊下に伸長用工具のパワーストレッチャーを使うのは妥当です。適当な記述です。
3 ×(最も不適当) 吸水調整材は標準塗布量を守ります。塗布回数を増すと厚い被膜ができ、かえって付着力が落ちるため不適当です。
4 ○(適当) 縦壁ロッキング構法のALCパネルで、外壁のパネル間の目地のシーリングを二面接着とするのは妥当です。適当な記述です。

選択肢3は、吸水調整材の塗布回数を増すと付着性が高まるとした点が誤りで、塗りすぎは付着力を下げます。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

吸水調整材は、コンクリート下地が塗りつけたモルタルの水を急に吸う「ドライアウト」を防ぐために、下地にあらかじめ塗る材料です。下地の吸い込みをほどよく抑えます。

ただし、塗布回数を増したり原液で塗ったりすると、表面に厚く連続した被膜ができます。すると下地とモルタルの間が通気しなくなり、モルタルがすべって浮きやすくなります。

そのため吸水調整材は、製造業者が定める標準塗布量を守ります。選択肢3は塗布回数を増して付着性を高めるとしており、逆に付着力を下げてしまうため、最も不適当です。「多く塗れば効く」という思い込みがひっかけです。

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覚え方

  • 吸水調整材=標準塗布量を守る。塗りすぎは厚い被膜で逆に付着力が低下
  • 役割はドライアウト(下地の急な吸水)の防止
  • せっこうボード直張りの接着剤=周辺部の塗付け間隔150〜200mm
  • ALCパネル外壁の目地シーリング=二面接着

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理解度チェック

Q.

吸水調整材は、塗布回数を増すと付着性はどうなる?

低下します。厚い連続被膜ができて通気性が失われ、モルタルが浮きやすくなります。標準塗布量を守ります。

Q.

縦壁ロッキング構法のALCパネル外壁の目地シーリングは何面接着?

二面接着です。ムーブメントに追従させるためです。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 公共建築工事標準仕様書(左官・吸水調整材)/JASS26 内装工事(直張り・カーペット)/ALCパネル工事
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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