建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 一級建築士 施工 No.3を解説、鉄骨製作工場の認定グレードと板厚を見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.3は、材料管理及び品質管理に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

材料管理では、鉄骨製作工場の選定、鉄筋の錆、材料の保管、耐火被覆の確認が問われます。とくに鉄骨の板厚に対する製作工場の認定グレードが要点です。

核心は認定グレードと板厚です。板厚60mmの鉄骨を扱うには、Hグレード以上の工場が必要です。Mグレードは板厚40mm以下に限られます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

材料管理は、鉄骨工場のグレード(M=40mm/H=60mm)など、数値と区分で差がつきます。標準仕様書に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 板厚60mmの鉄骨(400N・490N級)を扱うには、Hグレード以上の工場が必要です。Mグレードは板厚40mm以下に限られるので、M工場を選ぶのは不適当です。
2 ○(適当) 鉄筋表面の、浮いていない赤錆(薄い錆)は、コンクリートとの付着をかえって高めるため、除去せずに使用してよいとするのは妥当です。適当な記述です。
3 ○(適当) アスファルトルーフィングを、屋内の乾燥した場所に縦置きで保管するのは妥当です。適当な記述です。
4 ○(適当) 吹付けロックウール耐火被覆の厚さ確認に用いた確認ピンを、施工後もそのまま存置するのは妥当です。適当な記述です。

選択肢1は、板厚60mmの鉄骨にMグレードの工場を選んだ点が誤りで、板厚60mmにはHグレード以上が必要です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

鉄骨の製作工場は、扱える鋼材の種類と板厚に応じて、J・R・M・H・Sの5つのグレードに評価されています。グレードが上がるほど、扱える板厚と鋼種の範囲が広がります。

Mグレードは、400N・490N級で板厚40mm以下までです。Hグレードは、520N級まで、板厚60mm以下まで扱えます。つまり板厚60mmの鉄骨は、Mグレードの範囲を超えるため、Hグレード以上の工場が必要です。

選択肢1は、板厚60mmの鉄骨をMグレードの工場で製作するとしています。Mグレードの上限(40mm)を超えているので、最も不適当です。

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覚え方

  • 鉄骨工場グレード=Mは板厚40mm以下(400・490N級)、Hは板厚60mm以下(520N級まで)
  • 板厚が上限を超えたら一つ上のグレードへ(60mm→H以上、40mm以下→Mで可)
  • 鉄筋の浮いていない赤錆=付着を高めるので除去不要
  • 吹付けロックウール耐火被覆=厚さ確認の確認ピンは施工後も存置してよい

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理解度チェック

Q.

板厚60mmの鉄骨を製作するには、どのグレードの工場が必要?

Hグレード以上です。Mグレードは板厚40mm以下までなので使えません。

Q.

鉄筋表面の浮いていない赤錆は、除去する必要がある?

除去は不要です。薄い赤錆はコンクリートとの付着をかえって高めます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 鉄骨製作工場の性能評価(グレード)制度=J・R・M・H・Sの適用範囲/JASS6(鉄骨工事)・標準仕様書
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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