建築学生が学ぶ構造力学

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平成27年度 二級建築士 構造 No.17を解説、鉄骨構造の接合に関する誤りを見抜くポイント

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平成27年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.17は、鉄骨構造の接合に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

高力ボルトと普通ボルトの併用、摩擦面の処理、隅肉溶接の有効長さ、隅肉溶接の有効面積、溶接継目短期許容応力度が問われます。決め手は、隅肉溶接の有効面積を何を掛けて算出するかです。

引っかけの核心は、選択肢4の有効面積の求め方です。有効面積は(有効長さ)×(有効のど厚)で算出し、有効のど厚は隅肉のサイズの0.7倍です。記述はサイズそのものを掛けています。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 一つの継手に高力ボルトと普通ボルトを併用する場合、一般に全応力を高力ボルトが負担するものとして設計します。
2 ○(正しい) 炭素鋼を高力ボルト摩擦接合する摩擦面は、黒皮・浮き錆・油・塗料を取り除き、赤錆を発生させるなどの処理をします。
3 ○(正しい) 隅肉溶接の有効長さは、まわし溶接を含めた全長から、隅肉のサイズの2倍を減じて算出します。
4 ×(不適当) 隅肉溶接の有効面積は(有効長さ)×(有効のど厚)で算出します。(有効長さ)×(隅肉のサイズ)とした点が誤りです。
5 ○(正しい) 溶接継目ののど断面に対する短期許容引張応力度は、長期の1.5倍です。

選択肢4は、隅肉溶接の有効面積を(有効長さ)×(隅肉のサイズ)で算出するとした点が誤りで、正しくは(有効長さ)×(有効のど厚)です。有効のど厚は隅肉のサイズの0.7倍です。

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選択肢4のポイント

隅肉溶接の有効面積は、(溶接の有効長さ)×(有効のど厚)で求めます。有効のど厚は、三角形の溶接断面で最も薄くなる方向の厚みです。

有効のど厚は、隅肉のサイズ(脚長)の0.7倍(約1/√2)として扱います。例えばサイズが6mmなら、有効のど厚は約4.2mmです。

選択肢4は有効面積を(有効長さ)×(隅肉のサイズ)としていますが、掛けるのはサイズそのものではなく、0.7倍した有効のど厚です。サイズとのど厚の違いを押さえておきましょう。

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覚え方

  • 隅肉溶接の有効面積=(有効長さ)×(有効のど厚)。有効のど厚はサイズの0.7倍
  • 有効長さは、まわし溶接を含めた全長からサイズの2倍を減じる
  • 溶接継目の短期許容応力度は、長期の1.5倍

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理解度チェック

Q.

隅肉溶接の有効面積は、(溶接の有効長さ)×(隅肉のサイズ)で算出する。〇か×か。

×。有効面積は(有効長さ)×(有効のど厚)で算出します。有効のど厚はサイズの0.7倍です。

Q.

一つの継手に高力ボルトと普通ボルトを併用する場合、全応力を高力ボルトが負担するものとして設計する。〇か×か。

。一般に全応力を高力ボルトが負担するものとして設計します。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成27年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 鉄骨構造の接合(有効面積=有効長さ×有効のど厚、有効のど厚はサイズの0.7倍、短期許容応力度は長期の1.5倍、高力ボルト併用時は高力ボルトが全応力を負担):日本建築学会 鋼構造設計規準ほか
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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