この記事の要点
鉄骨の接合部を設計するとき、突合せ溶接と隅肉溶接のどちらを使うかは構造上の要求と施工性の両面から決めます。
現場で溶接の指示を出す際に継目の種類を正確に伝えないと、施工ミスにつながります。
この記事では、溶接継目の種類と特徴、構造設計での使い分けを整理します。
隅肉溶接継目は有効のど断面積×許容せん断応力度で耐力を評価し、完全溶け込み溶接継目は母材と同等の強度を持つため、接合部の応力状態に応じて使い分ける。
この記事では、溶接継目とは何か、どのような溶接継目があるのかを整理します。
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溶接継目(ようせつつぎめ)とは、溶接により2つの部材を繋ぎ合わせた部分です。
溶接によるつなぎ目です。
今回は溶接継目の意味、読み方、種類、強度、隅肉溶接と完全溶け込み溶接の関係について説明します。
溶接の種類、強度の詳細は、下記が参考になります。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
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溶接継目とは、溶接により2つの部材を繋ぎ合わせた部分です。下図をみてください。この部分が溶接継目です。
簡単に言うと、「溶接した部分」が溶接継目です。また、溶接継目には色々な種類があります。下記の記事が参考になります。
溶接継目は「ようせつつぎめ」と読みます。関係用語の読み方を下記に示します。
溶接継手 ⇒ ようせつつぎて
隅肉溶接 ⇒ すみにくようせつ
完全溶け込み溶接 ⇒ かんぜんとけこみようせつ
開先 ⇒ かいさき
溶接継目の種類には、下記があります。
開先溶接(完全溶け込み溶接、部分溶け込み溶接、フレア溶接)
隅肉溶接
栓溶接
肉盛溶接
溶接継目の中で一般的なのが、開先溶接と隅肉溶接です。開先溶接は、溶接する部材に開先を設け、溶着金属と部材を一体化します。完全溶け込み溶接を行えば、2つの母材は完全に一体化します。完全溶け込み溶接の意味は、下記が参考になります。
部分溶け込み溶接は、部分的に開先をとり溶接する方法です。部分溶け込み溶接の詳細は、下記が参考になります。
部分溶け込み溶接とは?3分でわかる強度の計算、のど厚、開先の考え方
フレア溶接の詳細は、下記が参考になります。
隅肉溶接は、板と板を重ねること、板と板を直角に配置して溶着する方法です。開先は設けません。完全溶け込み溶接に比べて、接合部の耐力は小さく、2つの部材は完全に一体化していません。
溶接継目の強度は、完全溶け込み溶接と隅肉溶接で計算が違います。詳細は下記が参考になります。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
溶接継目の中でも隅肉溶接と完全溶け込み溶接は一般的な溶接方法です。溶接の方法、強度、特徴など、是非理解しましょう。下記が参考になります。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
混同しやすい用語
溶接継手(ジョイント)との違い
溶接継目(ビード)は溶接で形成された接合部そのものを指し、溶接継手(ジョイント)は2つの部材が溶接で接合されている接合形式(T継手・突合せ継手等)の分類を指す。
どちらも「溶接でつなぐ」という共通点があるが、継目は溶接部の形状・強度を、継手は接合形式(部材の配置関係)を表す概念として区別する必要がある。
溶接継目を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 隅肉溶接継目 | 有効のど断面積×許容せん断応力度で評価 | T字・重ね継手に使用 |
| 完全溶け込み溶接継目 | 母材と同等の強度を持つ | 大きな引張応力が作用する箇所に使用 |
| 読み方 | ようせつつぎめ | 「継手(つぎて)」とは区別する |
今回は溶接継目について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
溶接継目は、溶接により2つの部材を繋ぎ合わせた部分です。
溶接した部分と考えてよいでしょう。
溶接継目の種類、特に隅肉溶接と完全溶け込み溶接は覚えましょう。
下記の記事も勉強してくださいね。
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溶接継目とは何で、どんな種類がありますか?
溶接により2つの部材を繋ぎ合わせた部分(溶接した部分)のことです。種類は、開先溶接(完全溶け込み溶接・部分溶け込み溶接・フレア溶接)、隅肉溶接、栓溶接、肉盛溶接があり、一般的なのは開先溶接と隅肉溶接です。
隅肉溶接継目と完全溶け込み溶接継目の強度評価の違いは?
隅肉溶接継目は有効のど断面積×許容せん断応力度で耐力を評価し、2つの部材は完全には一体化していません(T字・重ね継手に使用)。完全溶け込み溶接継目は母材と同等の強度を持ち、大きな引張応力が作用する箇所に使います。なお溶接継目(ようせつつぎめ)は溶接部そのもの、溶接継手(ようせつつぎて)は接合形式を指し区別します。

試験での問われ方|管理人の一言
一級建築士試験では、溶接継目の種類(隅肉・完全溶け込み)とそれぞれの強度評価の違いが出題される。
「完全溶け込みは母材同等、隅肉はせん断耐力で評価」という原則を整理しておこう。(一級建築士 頻出:溶接継目の種類(隅肉・完全溶け込み)とそれぞれの強度評価の違いが繰り返し出題)