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高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴

鉄骨造の接合部は、溶接以外ほとんど全てに「高力ボルト」を使います。高力ボルトは、名前のとおり高い強度と、引張力を有しています。高力ボルトはJIS製品で、規格や特徴が決まっています。


今回は、そんな高力ボルトの特徴や規格、種類について説明します。


なお、中ボルト(普通ボルト)については下記の記事が参考になります。

中ボルトとは?1分でわかる意味、規格、強度区分、戻り止め、高力ボルトとの違い

高力ボルトの種類

高力ボルトには大まかに分けて2つの種類があります。これは高力ボルトの強度によって、下記のように分類されます。


まずF10Tの「10T」とは高力ボルトの引張強度を意味します。10Tなら、引張強度が1000N/mu以上です。F8Tなら、800以上となります。要するに、F10Tの方が高い強度を持つボルト、と考えてください。ちなみに、F8TはJIS規格の高力ボルトではなく、大臣認定された高力ボルトです。


溶融亜鉛メッキ高力ボルトとは?

さて、高力ボルトの中には溶融亜鉛メッキ高力ボルトがあります。これは、雨ざらしになる外部で使われることを想定し、溶融亜鉛メッキ(要するに錆止め)が施された高力ボルトです。


溶融亜鉛メッキ高力ボルトは、JIS規格の製品ではありませんが、大臣認定品として一般使用が認められています。また、溶融亜鉛メッキ高力ボルトは、F8Tの強度です。強度が少し低いので、接合部の設計は留意しましょう。


トルシア形高力ボルトとは?

前述したように、F10Tは高力六角ボルトといいます。これは、ボルトを留めるナットの部分が六角形をしているからです。高力ボルトではありませんが、家具を留める普通ボルトも六角ナットです。高力ボルトは、それが大きくなったもの、と考えてください。


さて、トルシア形高力ボルトは「S10T」といいます。JIS規格品ではありませんが、大臣認定品です。また、S10Tは現在最も汎用的に使われている高力ボルトです。


なぜでしょうか。理由は施工性です。F10はボルトを締める時、レンチを使って1次締め、2次締めとナットの締まり具合をコントロールして行います(ナットコントロール法といいます)。これは施工性が良いとは言えません。


一方、S10Tはトルクコントロール法と言って、専用の器具を使って締め付けますが、所定のトルク値に達すると、ある部分(ピンテール)が切れて締め付けがされる仕組みです。要するに、簡単に締め付けができます。

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高力ボルトの規格と機械的性質

高力ボルトは、ボルトの締付力が均一になるよう製造されています。そのため、JISB 1186でボルト、ナット、座金の正しい組み合わせが定めてあります。下表を見てください。高力ボルトの規格と品質を示しました。


高力ボルトの種類


機械的性質


高力ボルトの首下長さ


高力ボルトの径の種類と規格

 

高力ボルトの径の種類と、許容耐力


以上のように、F8TとF10では規格が違いますね。特にせん断耐力が異なる点に注意してください。また、高力ボルトには、断面積と有効断面積があります。有効断面積とは、ネジ部の、軸径に対して面積が少ない部分を言います。


設計では、もちろん有効断面積を採用しますので、注意しましょう。


高力ボルトの配置

高力ボルトの配置に関しては、下記の記事が参考になります。


高力ボルトの接合方法

高力ボルトの接合方法は、摩擦接合です。摩擦接合に関しては、下記の記事が参考になります。


摩擦接合では、摩擦面の処理、摩擦面の数、すべり係数が耐力に影響します。下記の記事が参考になります。

摩擦面処理の種類

一面摩擦とは?1分でわかる意味、二面摩擦との違い、計算、摩擦接合

すべり係数とは?すべり係数と摩擦係数の違い、すべり耐力とすべり試験

まとめ

今回は、高力ボルトについて説明しました。高力ボルトは、鉄骨造なら絶対に用いるボルトです。その特徴はもちろん、種類も把握しておきたいですね。


また、高力ボルトに似た「スタッド」や、「溶接」も、併せて勉強すると良いでしょう。下記の記事が参考になります。


以上、今回の記事が参考になれば幸いです。

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