建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 二級建築士 施工 No.12を解説、鉄骨工事(溶接・接合)に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)No.12は、鉄骨工事(溶接・接合)に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

高力ボルト孔の孔あけ、突合せ継手の余盛り、隅肉溶接の長さ、ナット回転法、錆止め塗装の中止条件が並びます。判断の決め手は、孔あけとブラスト処理の順序です。

引っかけの核心は、高力ボルト用の孔あけを「ブラスト処理した後」に行うとしているところです。孔あけは接合面をブラスト処理する前にドリルあけします。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 高力ボルト用の孔あけ加工は、接合面をブラスト処理する前にドリルあけします。ブラスト処理した後にあけるのは順序が逆です。
2 ○(正しい) 板厚22mmの完全溶込み溶接の突合せ継手の余盛り高さを、特記がないので2mmとするのは適切です。
3 ○(正しい) 隅肉溶接の溶接長さを、有効溶接長さに隅肉サイズの2倍を加えたものとするのは適切です。
4 ○(正しい) ナット回転法によるM16高力六角ボルトの本締めを、一次締付け後にナットを120°回転させて行うのは適切です。
5 ○(正しい) 錆止め塗装で、鋼材表面の温度が50℃以上となったので塗装作業を中止するのは適切です。

選択肢1は、孔あけをブラスト処理した後に行うとした点が誤りで、正しくはブラスト処理する前にドリルあけします。

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選択肢1のポイント

高力ボルト接合は、接合面を強く締め付けて生じる摩擦で力を伝えます。だから接合面には、摩擦を確保するためのブラスト処理(表面を粗くする処理)を施します。

孔あけは、このブラスト処理をする前にドリルで行います。先に孔をあけてから接合面全体をブラスト処理する流れです。

選択肢1は「ブラスト処理した後」に孔あけするとしています。この順序では、せっかく整えた摩擦面を後工程の孔あけで乱すことになり、手順が逆です。ここが誤りです。孔あけはブラスト処理の前に行わなければなりません。

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覚え方

  • 高力ボルトの孔あけはブラスト処理の前にドリルあけ(後は逆)
  • ナット回転法の本締めは一次締付け後に120°回転
  • 隅肉溶接の溶接長さ=有効溶接長さ+隅肉サイズの2倍
  • 錆止め塗装は鋼材表面温度が50℃以上で中止

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理解度チェック

Q.

高力ボルト用の孔あけは、接合面をブラスト処理した後にドリルあけする。〇か×か。

×。孔あけは接合面をブラスト処理する前に行います。後にあけるのは順序が逆です。

Q.

ナット回転法によるM16高力六角ボルトの本締めは、一次締付け後にナットを120°回転させて行う。〇か×か。

。ナット回転法の本締めは、一次締付け後に120°回転させて行います。適切です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(建築施工)問題」
  • 高力ボルト孔の孔あけ(ブラスト処理前)・ナット回転法・隅肉溶接:JASS 6 鉄骨工事
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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