建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 構造 No.17を解説、鉄骨構造(横補剛ほか)に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.17は、鉄骨構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

保有耐力横補剛、圧縮材の断面二次半径、梁せいを小さくする材料選択、フランジの幅厚比が問われます。決め手は、材料を高強度にしたときに横補剛の数をどうするかです。

引っかけの核心は、梁をSN400B材からSN490B材に変えたので「横補剛の数を減らした」としているところです。基準強度が大きくなると、保有耐力横補剛はむしろ多く必要になります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 高強度材ほど保有耐力横補剛は多く必要です。SN490B材に変えて横補剛の数を減らした、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 両端ピンのH形断面圧縮材の許容応力度を、弱軸回りの断面二次半径を用いて計算しました。正しい記述です。
3 ○(正しい) 曲げ剛性に余裕のあるラーメン梁で、梁せいを小さくするためSN400B材の代わりにSN490B材を用いました。正しい記述です。
4 ○(正しい) H形断面梁で、フランジの局部座屈を生じにくくするため、フランジの幅厚比を小さくしました。正しい記述です。

選択肢1は、高強度材に変えて横補剛の数を減らした点が誤りで、基準強度が大きいほど横補剛は多く必要です。

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選択肢1のポイント

保有耐力横補剛は、梁が全塑性モーメントに達するまで横座屈しないよう、圧縮フランジを横方向に支えるものです。必要な間隔は材料の基準強度で変わります。

SN490B材はSN400B材より基準強度が大きく、より大きな曲げモーメントに耐えます。そのぶん横座屈しやすくなるため、横補剛は密にして本数を多くする必要があります。

選択肢1は高強度材に変えて横補剛を減らしており、方向が逆です。「高強度材ほど横補剛は多く必要」と押さえます。

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覚え方

  • 基準強度が大きい鋼材ほど、保有耐力横補剛は多く必要(本数はむしろ増える)
  • 両端ピンのH形圧縮材は弱軸回りの断面二次半径で許容応力度を計算
  • 梁せいを小さくしたいときは高強度材(SN490B)を用いる
  • フランジの局部座屈対策は幅厚比を小さくする

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理解度チェック

Q.

梁をSN400B材からSN490B材に変えたので、横補剛の数を減らした。〇か×か。

×。基準強度が大きいほど横補剛は多く必要です。

Q.

H形圧縮材の許容応力度は、どの軸回りの断面二次半径で計算するか。

弱軸回りです。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 鉄骨構造(高強度材ほど横補剛は多く必要、圧縮材は弱軸の断面二次半径、梁せいと材料、フランジ幅厚比):鋼構造設計規準ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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