建築学生が学ぶ構造力学

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平成29年度 一級建築士 構造 No.13を解説、RCの付着に関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.13は、鉄筋コンクリート構造の柱及び梁における付着に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

主筋間のあきと付着割裂強度、主筋径と隅角部の破壊、横補強筋の効果、せん断ひび割れと付着応力度の算定範囲が問われます。決め手は、主筋間のあきが大きくなると付着割裂強度がどう変わるかです。

引っかけの核心は、主筋間のあきが大きくなると「付着割裂強度は小さくなる」としているところです。あきが大きいほど、隣り合う鉄筋どうしの割裂の連動が起きにくく、付着割裂強度はむしろ大きくなります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 主筋間のあきが大きくなると、付着割裂強度は大きくなります。小さくなる、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 細径の主筋より太径の主筋を用いる場合のほうが、断面の隅角部に付着割裂破壊を生じやすくなります。正しい記述です。
3 ○(正しい) 付着割裂強度の算定において、帯筋・あばら筋・中子筋の効果を考慮してよいです。正しい記述です。
4 ○(正しい) 部材端部にせん断ひび割れが生じる部材では、主筋の引張応力度を一定とみなす範囲を除いて設計用付着応力度を算定します。正しい記述です。

選択肢1は、主筋間のあきが大きくなると付着割裂強度が小さくなるとした点が誤りで、あきが大きいほど付着割裂強度は大きくなります。

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選択肢1のポイント

付着割裂破壊は、鉄筋の付着応力によって、鉄筋に沿ってかぶりコンクリートが割れていく破壊です。隣り合う主筋どうしが近いと、それぞれの割裂が連動し、まとめて割れやすくなります。

主筋間のあきが大きいと、鉄筋1本あたりが受け持てるコンクリートの断面が広がり、割裂どうしの連動も起きにくくなります。その結果、付着割裂強度は大きくなります。逆にあきが小さいと(鉄筋を詰めて配置すると)、割裂が連動して強度は下がります。

選択肢1は、あきが大きくなると付着割裂強度が小さくなるとしていますが、関係はで誤りです。「主筋間のあきが大きい=付着割裂強度は大きい」と押さえます。

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覚え方

  • 主筋間のあきが大きいほど、付着割裂強度は大きくなる(詰めて配置すると割裂が連動し弱い)
  • 太径の主筋のほうが、断面の隅角部に付着割裂破壊を生じやすい
  • 付着割裂強度の算定に、帯筋・あばら筋・中子筋の効果を考慮できる
  • 付着割裂の防止=鉄筋径を抑える・あきを確保・横補強を増やす

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理解度チェック

Q.

主筋間のあきが大きくなると、付着割裂強度は小さくなる。〇か×か。

×。あきが大きいほど割裂の連動が起きにくく、付着割裂強度は大きくなります。

Q.

細径と太径の主筋では、どちらが断面の隅角部に付着割裂破壊を生じやすいか。

太径の主筋です。付着力が大きく、隅角部のかぶりを割裂させやすくなります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • RCの付着(主筋間のあきが大きいほど付着割裂強度は大きい、太径主筋と隅角部、横補強筋の効果、せん断ひび割れと付着応力度):鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(日本建築学会)。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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