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平成29年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.12は、鉄筋コンクリート構造に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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梁のせん断強度とあばら筋、梁の靱性とせん断応力度、柱のせん断強度と設計基準強度、耐力壁の靱性と側柱の帯筋が問われます。決め手は、曲げ降伏する梁の靱性を高めるために、せん断応力度の比をどうするかです。
引っかけの核心は、曲げ降伏する梁の靱性を高めるために「コンクリートの設計基準強度に対するせん断応力度の比を大きくした」としているところです。この比を大きくすると、せん断で決まりやすくなり靱性はかえって低下します。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 梁のせん断強度を大きくするために、あばら筋量を増やすのは妥当です。正しい記述です。 |
| 2 | ×(最も不適当) | 設計基準強度に対するせん断応力度の比を大きくすると、せん断で決まりやすくなり靱性は低下します。靱性を高めるため大きくする、とする点が誤りです。 |
| 3 | ○(正しい) | 柱のせん断強度を大きくするために、設計基準強度がより高いコンクリートを採用するのは妥当です。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 曲げ降伏する両側柱付き耐力壁の靱性を高めるために、側柱の帯筋量を増やすのは妥当です。正しい記述です。 |
選択肢2は、靱性を高めるためにせん断応力度の比を大きくするとした点が誤りで、比を大きくするとせん断で決まって靱性は低下します。
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曲げ降伏する梁の靱性(粘り強さ)を確保するには、梁が曲げで降伏したあともせん断破壊せず、変形を続けられることが必要です。そのためには、崩壊時に梁に生じるせん断応力度が、コンクリートの強度に対して小さく収まっている必要があります。
「設計基準強度に対するせん断応力度の比」を大きくすると、コンクリートの強度に対してせん断力が大きい状態になり、曲げで粘る前にせん断で決まって脆く壊れます。つまり靱性はかえって低下します。靱性を高めたいなら、この比を小さく抑える(せん断余裕を確保する)のが正解です。
選択肢2は、比を大きくして靱性を高めるとしていますが、これは逆効果で誤りです。「せん断応力度の比が大きい=せん断で決まる=靱性が下がる」と押さえます。
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曲げ降伏する梁の靱性を高めるには、設計基準強度に対するせん断応力度の比を大きくすればよい。〇か×か。
×。比を大きくするとせん断で決まりやすくなり、靱性は低下します。小さく抑えるのが正解です。
梁のせん断強度を大きくするには、何を増やすか。
あばら筋量を増やします。せん断補強筋を増やすとせん断強度が上がります。
出典
※ この記事の確認日:2026年7月
