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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.17は、鉄骨構造で使用する高力ボルトに関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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摩擦接合の力の伝達、せん断と引張を同時に受けるボルトの許容応力度、摩擦接合と溶接の併用、2面摩擦の許容せん断応力度が問われます。決め手は、併用接合で両者の許容力を加算できる条件です。
引っかけの核心は、摩擦接合と溶接を併用する接合部で「溶接を行った後に高力ボルトを締め付けた場合、両接合の許容力を加算できる」としているところです。加算できるのは、高力ボルトを先に締めた場合です。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 高力ボルト摩擦接合は、部材間の摩擦力で応力を伝達する機構で、部材とボルト軸部の支圧は期待しません。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | せん断力と引張力を同時に受ける高力ボルトの許容せん断応力度は、引張応力度の大きさに応じて低減します。正しい記述です。 |
| 3 | ×(最も不適当) | 両接合の許容力を加算できるのは、高力ボルトを先に締め付けた場合です。溶接を行った後にボルトを締め付けた場合に加算できる、とする点が誤りです。 |
| 4 | ○(正しい) | F10Tの高力ボルト摩擦接合で、2面摩擦の許容せん断応力度は1面摩擦の場合の2倍です。正しい記述です。 |
選択肢3は、溶接を行った後に高力ボルトを締めた場合に加算できるとした点が誤りで、加算できるのは高力ボルトを先に締め付けた場合です。
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摩擦接合と溶接を同じ接合部で併用するとき、両方の許容力を足し合わせてよいかは、施工の順序で決まります。ポイントは、摩擦接合がすべりに抵抗し始めるには、部材どうしがしっかり締め付けられている必要があるという点です。
高力ボルトを先に締めてから溶接すれば、摩擦接合はすでに機能しており、溶接分と摩擦分の両方が力を分担できます。しかし溶接を先に行うと、溶接部が固まった後にボルトを締めても、溶接部のほうが剛性が高く先に力を受け持ってしまい、摩擦接合が十分に働く前に溶接部が壊れます。この場合は加算できません。
選択肢3は、溶接後にボルトを締めた場合に加算できるとしていますが、順序が逆で誤りです。「加算できるのは、高力ボルトを先に締めてから溶接する場合」と押さえます。
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摩擦接合と溶接を併用する接合部で、溶接を行った後に高力ボルトを締め付ければ、両接合の許容力を加算できる。〇か×か。
×。加算できるのは高力ボルトを先に締めた場合です。溶接を先に行うと摩擦接合が十分に働きません。
F10Tの高力ボルト摩擦接合で、2面摩擦の許容せん断応力度は1面摩擦の何倍か。
2倍です。摩擦面が2面あるため、伝えられる力も2倍になります。
出典
※ この記事の確認日:2026年7月
