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令和元年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.30は、建築物の構造計画及び構造設計に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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設計グレードの考え方、荷重の便宜的な提示、剛性・耐力の不連続への対応、解析モデルの複雑さと検証の関係が問われます。決め手は、複雑な解析モデルを使えば解析結果の検証を省略できるかです。
引っかけの核心は、実構造物に近い複雑な解析モデルを採用すると「解析結果の検証を省略できるという利点がある」としているところです。複雑なモデルほど誤りが入りやすく、検証はむしろ欠かせません。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 設計グレードを高く設定して高品質を求めることが、必ずしもよい設計とはいえない、という考え方は妥当です。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 荷重・外力は性質が異なり扱いが難しいため、法規や基規準は数値を扱いやすいように便宜的に提示しています。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 剛性・耐力の分布が不連続な場合は、剛性率で安易に保有水平耐力を割り増すのではなく、振動性状や崩壊過程を十分に考慮して計画を進めます。正しい記述です。 |
| 4 | ×(最も不適当) | 複雑な解析モデルほど誤りが入りやすく、解析結果の検証はむしろ重要です。検証を省略できる利点がある、とする点が誤りです。 |
選択肢4は、複雑な解析モデルなら検証を省略できるとした点が誤りで、複雑なモデルほど結果の検証が欠かせません。
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構造解析では、実際の建物を計算しやすいモデルに置き換えます。実構造物に近い複雑なモデルを使えば、より詳しく挙動を追える利点はあります。
しかし、モデルが複雑になるほど、入力する条件が増え、入力ミスやモデル化の誤り、想定外の挙動が混ざりやすくなります。出てきた結果が正しいかどうかは、簡単な手計算との比較や、力のつり合い・変形の傾向のチェックなどで必ず検証する必要があります。複雑なモデルだからといって、検証を省略してよいことにはなりません。むしろ検証の重要性は増します。
選択肢4は、複雑なモデルを使えば検証を省略できるとしていますが、これは検証の考え方に反し誤りです。「複雑なモデルほど、結果の検証は欠かせない(むしろ重要)」と押さえます。
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実構造物に近い複雑な解析モデルを採用すれば、解析結果の検証を省略できる。〇か×か。
×。複雑なモデルほど誤りが入りやすく、解析結果の検証は欠かせません(むしろ重要になります)。
剛性や耐力の分布が不連続になる場合、保有水平耐力はどう扱うのがよいか。
剛性率で安易に割り増すのではなく、地震時の振動性状や崩壊過程を十分に考慮して計画を進めます。
出典
※ この記事の確認日:2026年7月
