建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 一級建築士 施工 No.6を解説、盤ぶくれ対策の根入れを見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.6は、土工事及び山留め工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

山留めでは、上載荷重の設定、地盤アンカーの確認、掘削底面の破壊(盤ぶくれ等)への対策が問われます。とくに盤ぶくれを防ぐための根入れ先が要点です。

核心は根入れする層です。盤ぶくれの対策では、山留め壁を被圧帯水層よりも深い難透水層まで根入れします。被圧帯水層の砂礫層では水圧を止められません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

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山留めは、盤ぶくれ・ヒービング・ボイリングの違いと対策をセットで覚えるのがコツです。JASS3や標準仕様書に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 山留め壁の背面で、掘削土の仮置きがない範囲の上載荷重を10kN/m²程度と見込むのは妥当です。適当な記述です。
2 ○(適当) 地盤アンカー工法で、アンカーの引抜き耐力が設計アンカー力の1.1倍以上であることを確認するのは妥当です。適当な記述です。
3 ×(最も不適当) 盤ぶくれ対策では、山留め壁を難透水層まで根入れします。被圧帯水層の砂礫層に根入れしても水圧を止められず不適当です。
4 ○(適当) 粘性土地盤で鋼矢板を引き抜くとき、引抜き直後に跡の空隙へ砂を充填して地盤の沈下を防ぐのは妥当です。適当な記述です。

選択肢3は、盤ぶくれ対策で被圧帯水層の砂礫層に根入れするとした点が誤りで、正しくは難透水層まで根入れします。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

盤ぶくれは、掘削底面の下に難透水層(粘性土など)があり、さらにその下の砂礫層に被圧地下水(圧力のかかった地下水)があるときに起きます。掘削で上の土が減ると、下からの水圧で底面が押し上げられる現象です。

これを防ぐには、山留め壁を被圧帯水層よりさらに深い難透水層まで根入れし、水の回り込みを遮断します。あわせて、ディープウェルなどで地下水位(水圧)を下げる方法もあります。

選択肢3は、被圧帯水層である砂礫層に根入れするとしています。水を含む層に止めても水圧を遮れないので、最も不適当です。

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覚え方

  • 盤ぶくれ対策=山留め壁を被圧帯水層より深い難透水層まで根入れ(+地下水位を下げる)
  • 盤ぶくれの原因=掘削底面下の被圧地下水の揚圧力>上の土の重さ
  • 山留め壁背面の上載荷重=仮置きのない範囲で10kN/m²程度を見込む
  • 粘性土での鋼矢板引抜き=跡の空隙に砂を充填し沈下を防ぐ

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理解度チェック

Q.

盤ぶくれを防ぐには、山留め壁をどの層まで根入れする?

被圧帯水層より深い難透水層まで根入れします。被圧帯水層(砂礫層)に止めても水圧を遮れません。

Q.

粘性土地盤で鋼矢板を引き抜いた後、どう処理する?

引抜き直後に、跡の空隙へ砂を充填して地盤の沈下を防ぎます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書JASS3(土工事・山留め工事)/山留め設計施工指針(盤ぶくれ・地盤アンカー)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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