建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 二級建築士 構造 No.18を解説、建築物の構造計画に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.18は、建築物の構造計画等に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

袖壁・腰壁と偏心率、ピロティ階の必要保有水平耐力、3階建ての耐力壁配置、杭基礎の水平力低減、耐力壁配置と面内剛性が問われます。決め手は、袖壁・腰壁が偏心率の算定に影響するかです。

引っかけの核心は、選択肢1「袖壁、腰壁については非耐力壁として考え、偏心率の算定に当たり、影響はないものとした」です。袖壁・腰壁は剛性や耐力に影響するので、偏心率の算定でその影響を考慮する必要があります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(不適当) 袖壁・腰壁は剛性・耐力に影響するので偏心率の算定で考慮します。影響はないものとした点が誤りです。
2 ○(正しい) ピロティ階の必要保有水平耐力は、「剛性率による割増係数」と「ピロティ階の強度割増係数」のうち大きいほうの値を用いて算出します。正しい。
3 ○(正しい) 3階建てで、1階に十分な量の耐力壁を配置するとともに、2・3階も1階と同程度の層間変形角となるように耐力壁を配置します。正しい。
4 ○(正しい) 杭基礎で根入れの深さが2m以上だったので、基礎スラブ底面の地震による水平力を低減します。正しい。
5 ○(正しい) 耐力壁の配置が各階で異なっていたので、床や屋根の面内剛性を高くし、水平力に対して一体となって抵抗できるよう計画します。正しい。

選択肢1は、袖壁・腰壁の影響はないものとした点が誤りで、剛性・耐力に影響するので偏心率の算定で考慮します。

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選択肢1のポイント

袖壁や腰壁は、主体構造ではない壁ですが、柱や梁に取り付くことで、その部分の剛性や耐力を高めます。

剛性が部分的に高まると、建築物の剛心の位置が変わり、偏心率(重心と剛心のずれ)に影響します。そのため、袖壁・腰壁の影響を無視せず、偏心率の算定で考慮する必要があります。

選択肢1は影響はないものとしていますが、実際は影響します。「袖壁・腰壁は偏心率の算定で考慮する」と押さえます。

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覚え方

  • 袖壁・腰壁は剛性・耐力に影響するので偏心率の算定で考慮する(影響を無視しない)
  • ピロティ階の必要保有水平耐力は2つの割増係数の大きいほう
  • 各階を同程度の層間変形角となるよう耐力壁を配置
  • 杭基礎の根入れ2m以上で水平力を低減できる

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理解度チェック

Q.

袖壁・腰壁は非耐力壁として、偏心率の算定に当たり影響はないものとしてよい。〇か×か。

×。剛性・耐力に影響するので偏心率の算定で考慮する必要があります。

Q.

ピロティ階の必要保有水平耐力は、2つの割増係数のうちどちらを用いるか。

大きいほうの値です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 建築物の構造計画(袖壁・腰壁は偏心率の算定で考慮、ピロティ階の割増係数、耐力壁の配置):建築構造設計指針ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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