建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 二級建築士 構造 No.11を解説、木質構造の接合に関する誤りを見抜くポイント

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平成30年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.11は、木質構造の接合に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

木口打ちのラグスクリュー、メタルプレートコネクター、含水率と許容耐力、釘の一面せん断接合、力学特性の異なる接合法の併用が問われます。決め手は、力学特性の異なる接合法を併用したときの許容耐力の扱いです。

引っかけの核心は、選択肢5「力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する」です。力学特性(剛性・変形性能)が異なる接合法は、単純に加算しません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの2/3とします。正しい記述です。
2 ○(正しい) メタルプレートコネクター接合で、プレート圧入時の木材は気乾状態である必要があります。正しい記述です。
3 ○(正しい) 釘接合・ボルト接合で、施工時の木材の含水率が20%以上の場合、接合部の許容耐力を低減します。正しい記述です。
4 ○(正しい) 釘の一面せん断接合で、有効主材厚は釘径の9倍以上、側材厚は釘径の6倍以上とします。正しい記述です。
5 ×(不適当) 力学特性の異なる接合法の併用では、許容耐力を単純に加算しません。加算して算出するとした点が誤りです。

選択肢5は、力学特性の異なる接合法の許容耐力を加算するとした点が誤りで、変形性能が異なるため単純に加算しません。

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選択肢5のポイント

接合法によって、力を受けたときの硬さ(剛性)や、壊れるまでの変形量(変形性能)が違います。例えば、接着接合は硬くて変形しにくく、釘やボルトはより大きく変形します。

力学特性の異なる接合法を併用すると、硬い接合法が先に最大耐力に達して壊れ、柔らかい接合法はまだ耐力を出しきっていません。そのため、それぞれの許容耐力を単純に足し合わせた値とはしません。

選択肢5は加算して算出するとしていますが、力学特性が異なる場合は加算しません。「特性の違う接合法は耐力を足さない」と押さえます。

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覚え方

  • 力学特性の異なる接合法を併用しても許容耐力は加算しない(同時に最大耐力に達しないため)
  • 木口打ちのラグスクリューの許容せん断耐力は側面打ちの2/3
  • 釘接合・ボルト接合は含水率20%以上で許容耐力を低減
  • 釘の一面せん断接合は有効主材厚が釘径の9倍以上・側材厚は6倍以上

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理解度チェック

Q.

力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、個々の許容耐力を加算して算出する。〇か×か。

×。変形性能が異なり同時に最大耐力に達しないため、単純に加算しないとします。

Q.

ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの何倍か。

2/3です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 木質構造の接合(力学特性の異なる接合法は加算しない、木口打ちの低減、含水率と許容耐力):木質構造設計規準ほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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