建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 二級建築士 構造
  4. 平成30年
  5. > No.23 鋼材

平成30年度 二級建築士 構造 No.23を解説、鋼材に関する誤りを見抜くポイント

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

平成30年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.23は、建築物の構造材として用いられる鋼材に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

先に一つだけ。独学の効率に不安があるなら、スキマ時間で回せるスタディングの建築士講座を無料で試すのが早いです(スマホ完結・大手の約1/10)。

この問題のポイント

SN490とSM490の降伏点の範囲、許容疲労強さ、ステンレス鋼の耐食・耐火性、鋼材の引張強さと温度、炭素含有量と溶接性が問われます。決め手は、SN材とSM材の降伏点の規定の違いです。

引っかけの核心は、選択肢1「SN490とSM490の降伏点の下限値から上限値までの範囲は同じである」です。SN材は降伏点に上限の規定がありますが、SM材は下限のみで上限の規定がありません。範囲は同じではありません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

建築構造ポケットブック

建築構造ポケットブック

構造は数値や公式が多い分野です。高さ・面積・荷重・断面などを1冊で引けると、問題演習の確認が早くなります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(不適当) SN材は降伏点に上限規定があるが、SM材は下限のみです。降伏点の範囲が同じとした点が誤りです。
2 ○(正しい) 鋼材の許容疲労強さは、鋼材の強度によらず、継手等の形式に応じた基準疲労強さを用いて算定する。正しい。
3 ○(正しい) ステンレス鋼(SUS304A材等)は、一般構造用圧延鋼材(SS400材等)の炭素鋼に比べて、耐食性・耐火性に優れる。正しい。
4 ○(正しい) 一般の鋼材の引張強さは、温度が200〜300℃程度で最大となり、それ以上の温度で急激に低下する。正しい。
5 ○(正しい) 鋼材は、炭素含有量が多くなると、一般に溶接性が低下する。正しい。

選択肢1は、SN490とSM490の降伏点の範囲が同じとした点が誤りで、SN材は上限規定があり、SM材は下限のみです。

独学だと、こういう論点の背景を一つずつ調べるだけで時間が溶けます。要点を絞った講義で効率よく進めたいなら、スタディングの建築士講座(スマホ完結・大手の約1/10)を無料で試せます。

選択肢1のポイント

SN材(建築構造用圧延鋼材)は、地震時に鉄骨が想定どおり降伏するよう、降伏点に上限と下限の両方の規定があります。降伏点が高くなりすぎないようにしています。

一方、SM材(溶接構造用圧延鋼材)は、降伏点に下限の規定はありますが、上限の規定はありません。そのため、両者の降伏点の範囲は同じではありません。

選択肢1は範囲が同じとしていますが、SN材だけ上限があります。「SN材は降伏点に上限あり、SM材は下限のみ」と押さえます。

構造を得点源にするなら、科目別おすすめ本(構造力学)二級のおすすめ参考書・問題集もあわせてどうぞ。独学での進め方は建築士は独学で合格できる?で整理しています。

覚え方

  • SN材は降伏点に上限規定あり、SM材は下限のみ(降伏点の範囲は同じでない)
  • 許容疲労強さは鋼材の強度によらず継手形式に応じた基準疲労強さで算定
  • ステンレス鋼は炭素鋼より耐食性・耐火性に優れる
  • 引張強さは200〜300℃で最大、炭素含有量が多いと溶接性が低下

通勤や休憩のスキマ時間だけで学習を進めたいなら、スタディングの建築士講座が向いています。合格に必要な範囲に絞ったスマホ講義で、独学の遠回りを減らせます(無料お試しあり)。

理解度チェック

Q.

SN490とSM490の降伏点の下限値から上限値までの範囲は、同じである。〇か×か。

×。SN材は降伏点に上限規定があるが、SM材は下限のみで範囲が異なる。

Q.

鋼材の許容疲労強さは、何に応じた基準疲労強さで算定するか。

継手等の形式(鋼材の強度によらない)。

平成30年 二級建築士 構造 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 鋼材(SN材は降伏点の上限規定あり・SM材は下限のみ、許容疲労強さ、ステンレス鋼):JISほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

Topへ >>