建築学生が学ぶ構造力学

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令和元年度 二級建築士 構造 No.19を解説、建築物の耐震設計に関する誤りを見抜くポイント

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令和元年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.19は、建築物の耐震設計に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

強度とねばりの考え方、耐震設計の目標、固有周期と質量、偏心率、剛性率が問われます。決め手は、剛性率が大きい階と損傷集中の関係です。

引っかけの核心は、選択肢5「剛性率の値が大きいほど、その階に損傷が集中する危険性が高い」です。剛性率は小さい階ほど損傷が集中しやすくなります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 耐震性能を高める構造計画には、強度を高める考え方とねばり強さを高める考え方がある。正しい。
2 ○(正しい) 極めて稀に発生する地震動に対して倒壊しないようにすることは、耐震設計の目標の一つ。正しい。
3 ○(正しい) 固有周期は、剛性が同じなら質量が大きいほど長くなる。正しい。
4 ○(正しい) 偏心率は偏心距離を弾力半径で除した値で、大きいほどその階に損傷が集中する危険性が高い。正しい。
5 ×(不適当) 剛性率は小さい階ほど損傷が集中しやすい。値が大きいほど危険とした点が逆で誤りです。

選択肢5は、剛性率が大きいほど損傷が集中するとした点が誤りで、剛性率が小さい階ほど損傷が集中しやすくなります。

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選択肢5のポイント

剛性率は、その階の変形しにくさ(剛さ)が、建物全体の平均に比べてどうかを表す指標です。剛性率が大きい階は相対的に硬く、変形しにくい階です。

地震時には、まわりに比べて柔らかい(剛性率が小さい)階に変形と損傷が集中しやすくなります。したがって危険なのは剛性率が小さい階です。

選択肢5は「大きいほど危険」としていますが逆です。偏心率は大きいほど危険(選択肢4は正しい)、剛性率は小さいほど危険と、向きが逆な点に注意します。

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覚え方

  • 剛性率は小さい階ほど損傷が集中しやすい(偏心率は大きいほど危険で向きが逆)
  • 耐震には強度を高める考え方とねばりを高める考え方がある
  • 固有周期は剛性が同じなら質量が大きいほど長い
  • 偏心率=偏心距離÷弾力半径。大きいほどねじれで損傷集中

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理解度チェック

Q.

剛性率の値が大きい階ほど、損傷が集中する危険性が高い。〇か×か。

×。剛性率が小さい階ほど損傷が集中しやすいです。

Q.

固有周期は、剛性が同じなら質量が大きいほどどうなるか。

長くなります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 耐震設計(剛性率は小さい階ほど危険、偏心率は大きいほど危険、固有周期と質量):建築基準法施行令第82条の6ほか
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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