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耐震設計とは?1分でわかる意味、考え方、震度との関係、制震、免震との違い

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耐震設計とは、地震の力に対して、建築物が耐える(抵抗する)ように、構造部材を設計することです。日本の建築物のほとんどが、耐震設計を行っています。


その他は制震設計、免震設計です。日本の耐震設計では、2段階の計算を行います。今回は、耐震設計の意味、考え方、震度との関係、制震、免震との違いについて説明します。


制震、免震については、下記が参考になります。

アクティブ制震とは?1分でわかる意味、読み方、原理、パッシブ制震との違い

耐震設計の例題-免震構造の振動論-

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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耐震設計とは?

耐震設計とは、地震の力に対して、建築物が耐えるように、構造部材を設計することです。ほとんどの建築物は、耐震設計を行っています。


現行の建築基準法による耐震設計で建てられた建築物は、大規模な地震が起きても、倒壊するものは少ないです。


そのために、日本の耐震設計では、下記の2段階の計算を行います。


許容応力度計算

保有水平耐力計算


※それぞれの意味、詳細は下記が参考になります。

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

保有水平耐力とは何か?


簡単に言うと、許容応力度計算では、地震後も元通り使用可能な状態を目指して設計されます。


保有水平耐力計算では、地震後、建物の「倒壊」が起きないことを目標に設計されます。


上記の2段階の計算を、1次設計、2次設計ともいいます。詳細は下記の記事が参考になります。

一次設計とは?1分でわかる意味、震度との関係、二次設計との違い

二次設計とは?1分でわかる意味、目的、保有水平耐力計算

耐震設計の読み方

耐震設計は「たいしんせっけい」と読みます。その他、関係する用語の読み方を下記に整理しました。


耐震 ⇒ たいしん

制震 ⇒ せいしん

免震 ⇒ めんしん

耐震設計の考え方

耐震設計では、2段階の計算を行います。


許容応力度計算

保有水平耐力計算


です。許容応力度計算では、中地震程度の地震の力を考慮します。これは、


概ね50年に一度起きる地震


です。この地震力に対して、損傷せず、建物が元通り使えるような構造部材を設定します。※中地震の意味は、下記の記事が参考になります。

中地震とは?1分でわかる意味、震度との関係、大地震との違い


保有水平耐力計算では、大地震程度の地震力を考慮します。大地震は、


500年に一度起きる地震


です。この地震に対して、建物が倒壊しないような構造部材を設定します。倒壊はしませんが、建築物は損傷し使えない可能性はあります。


耐震設計は、上記の考え方で計算を行います。

耐震設計と震度との関係

耐震設計を行った建築物は、震度いくつまで耐えられるのでしょうか。実は、震度とは明確に関連付けられません。ただし、大地震でも倒壊しない建築物を設計するので、


震度6でも倒壊しない


と考えてよいでしょう。震度と中地震、大地震との関係は、下記も参考になります。

中地震とは?1分でわかる意味、震度との関係、大地震との違い

設計水平震度とは?1分でわかる意味、工作物、設備、galとの関係

耐震、制振、免震との違い

耐震、制振、免震との違いを下記に整理しました。


耐震 ⇒ 地震に抵抗(耐える)すること

制震 ⇒ 地震の揺れ(振動)を制御すること

免震 ⇒ 地震の揺れを、伝えない(免れる)こと


現在の建築物は、地震に対して上記のいずれかの対策が施されています。最も一般的な方法が、耐震設計です。


地震に抵抗するような構造部材(柱、梁)を設計します。前述したように、2段階の計算を行い、問題ないことを確認します。


制震構造は、地震の揺れを制御することです。地震力を吸収するダンパーなどを設置します。


制震構造には、アクティブ制震とパッシブ制震があります。詳細は、下記の記事が参考になります。

アクティブ制震とは?1分でわかる意味、読み方、原理、パッシブ制震との違い


免震構造は、地震の揺れを建物に伝えない構造方法です。現実的では無いですが、建築物が宙に浮いた場合、地震で地面が揺れても、その揺れは建物に伝わりませんよね。


地震の揺れが伝わらないよう、地震の周期に対して建物の周期を長くして対応します。詳細は、下記の記事が参考になります。

共振とは?1分でわかる意味、原理、地震、固有周期との関係

まとめ

今回は耐震設計について説明しました。耐震設計は、地震に抵抗するような建築物を設計することです。


耐震設計には2段階の計算があります。許容応力度計算と保有水平耐力計算です。日本の耐震設計の特徴を理解しましょう。また、下記の記事も併せて参考にしてくださいね。

一次設計とは?1分でわかる意味、震度との関係、二次設計との違い

二次設計とは?1分でわかる意味、目的、保有水平耐力計算

中地震とは?1分でわかる意味、震度との関係、大地震との違い

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