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弾力半径とは、建物のねじりにくさを距離で表した値です。弾力半径は「ねじり剛性÷各方向の水平剛性の和」から求めます。なお、物理学で習う回転半径に対応する値です。ある物体を回転させようとするとき、回転軸から物体の中心までの距離(回転半径)が大きいほど「物体は回転しにくい」と感じるはずです。今回は、弾力半径の意味、定義と求め方、偏心率との関係について説明します。偏心率の計算、慣性モーメントの詳細は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
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弾力半径とは、建物のねじりにくさを距離で表した値です。弾力半径の定義と求め方を下記に示します。Krはねじり剛性、Kx、Kyは部材の水平剛性です。
一見、よくわからない式に見えますが、弾力半径は物理学で習う「回転半径」に対応しています。また、ねじり剛性は断面極二次モーメントに対応します。
断面二次極モーメントとは?1分でわかる意味、長方形の公式と計算方法、単位、断面二次モーメントとの関係
下図をみてください。ある物体について軸を中心に回転させようとします。
物体の質量m、物体の中心から回転軸までの距離(回転半径)をrとします。このときmとrの関係は、
I=mr^2
で表せます。Iを慣性モーメントと言い、回転を起こす力(M)とIの関係は、
M=Iθ''
です。※θ''(角加速度)は時間tでの2階微分。Iの値が大きいほどθ''は小さくなるのですなわち、回転しにくいことを意味します。
さて、Iの値はmとr^2の積です。回転半径rが長いほどIは大きくなるので、回転半径を大きくすれば回転しにくくなりますね。I=mr^2をr=の形に変形すると、
・r=√(I/m)
になります。建物の回転のしにくさは、ねじり剛性として与えられます。ねじり剛性とは、ねじりに対するかたさで、断面極二次モーメントが関係します。断面極二次モーメントIpは「Ix+Iy」のようにx方向とy方向の断面二次モーメントの和で求めます。
つまり、建物のねじり剛性は、x方向とy方向の「水平剛性×原点から部材芯までの距離の総和」の足し算から得られます(断面二次モーメントの定義式におけるA(dA)をKx、Kyとした値)。
偏心率は、偏心距離を弾力半径で割り算した値です。偏心距離は「ねじれのしやすさ」、弾力半径は「ねじりにくさ」を表す値です。よって、偏心率が小さい(偏心距離が小さい、弾力半径が大きい)方が、ねじれにくい建物ですね。偏心率の計算は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
今回は、弾力半径について説明しました。弾力半径とは、建物のねじれにくさを距離で表した値です。よって、弾力半径が大きいほど「ねじれにくい建物」と言えます。また、偏心率は「偏心距離÷弾力半径」で求めます。偏心率の計算、偏心と重心、剛心の関係など下記も勉強しましょう。
建物の重心の求め方は?3分でわかる意味、計算方法、偏心率との関係
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