建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 構造 No.29を解説、鋼材に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.29は、鋼材に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

TMCP鋼の板厚と基準強度、SN材C種の用途、SN490B材とSS400材の比較、ステンレス鋼が問われます。決め手は、SN490B材とSS400材でヤング係数が違うかです。

引っかけの核心は、SN490B材はSS400材に比べて「降伏点、引張強さ、ヤング係数のいずれも大きい」としているところです。降伏点・引張強さは大きくても、ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) TMCP鋼は、板厚が40mmを超え100mm以下でも、40mm以下と同じ基準強度が保証されます。正しい記述です。
2 ○(正しい) SN材C種は、B種の規定に板厚方向の絞り値の下限を加えたもので、通しダイアフラム等に用います。正しい記述です。
3 ×(最も不適当) ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定です。ヤング係数も大きい、とする点が誤りです。
4 ○(正しい) ステンレス鋼は約11%以上のクロムを含む合金鋼で、炭素鋼に比べて耐食性・耐火性に優れます。正しい記述です。

選択肢3は、SN490B材のヤング係数がSS400材より大きいとした点が誤りで、ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定です。

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選択肢3のポイント

鋼材のヤング係数(弾性係数)は、おおむね2.05×10⁵N/mm²で、鋼種が変わってもほぼ一定です。強度の違いは、降伏点や引張強さの違いとして表れます。

SN490B材はSS400材より降伏点・引張強さは大きいですが、ヤング係数は同じです。そのため、同じ断面・同じ荷重なら弾性域のたわみは変わりません。

選択肢3はヤング係数も大きいとしていますが、鋼種によらず一定です。「鋼は種類が違ってもヤング係数は同じ」と押さえます。

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覚え方

  • 鋼のヤング係数は鋼種によらずほぼ一定(約2.05×10⁵N/mm²)
  • TMCP鋼は板厚40mm超100mm以下でも基準強度が下がらない
  • SN材C種は板厚方向の絞り値を規定し、通しダイアフラム等に使う
  • ステンレス鋼は約11%以上のクロムを含み、耐食性・耐火性に優れる

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理解度チェック

Q.

SN490B材は、SS400材に比べてヤング係数も大きい。〇か×か。

×。ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定です。

Q.

SN490B材とSS400材で異なるのは、降伏点・引張強さとヤング係数のどちらか。

降伏点・引張強さです(ヤング係数は同じ)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • 鋼材(ヤング係数は鋼種によらず一定、TMCP鋼、SN材C種、ステンレス鋼):鋼構造設計規準・JISほか。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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