建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 一級建築士 構造 No.12を解説、RCの鉄筋の定着に関する誤りを見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)No.12は、鉄筋コンクリート構造の鉄筋の定着に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

梁主筋の必要定着長さと設計基準強度、標準フックの余長と折曲げ角度、拘束の有無による定着長さ、通し配筋と柱せいが問われます。決め手は、コンクリートの設計基準強度が高いと必要定着長さがどうなるかです。

引っかけの核心は、梁主筋の柱への必要定着長さを「設計基準強度が高いほど長くなる」としているところです。設計基準強度が高いほど付着が良くなり、必要定着長さは短くなります。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 梁主筋の柱への必要定着長さは、設計基準強度が高いほど付着が良くなり短くなります。高いほど長くなる、とする点が誤りです。
2 ○(正しい) 折曲げ定着筋の標準フックの必要余長は、折曲げ角度が小さいほど長くなります(90度>135度>180度)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 引張鉄筋の必要定着長さは、横補強筋で拘束されたコア内に定着する場合より、拘束されていない部分のほうが長くなります。正しい記述です。
4 ○(正しい) 通し配筋定着する梁で梁端に曲げヒンジを想定する場合、梁主筋の引張強度が高いほど、定着に必要な柱せいは大きくなります。正しい記述です。

選択肢1は、必要定着長さが設計基準強度が高いほど長くなるとした点が誤りで、強度が高いほど付着が良くなり短くなります。

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選択肢1のポイント

定着長さは、鉄筋がコンクリートから抜け出さないために必要な埋め込み長さです。鉄筋の引張力を、鉄筋表面とコンクリートの付着で受け止めます。

コンクリートの設計基準強度が高いほど、鉄筋との付着(許容付着応力度)が大きくなります。同じ引張力を伝えるのに必要な埋め込み長さが短くて済むため、必要定着長さは短くなります。強度が高いほど「がっちりつかむ」ので、短くても抜けにくいというイメージです。

選択肢1は、設計基準強度が高いほど必要定着長さが長くなるとしていますが、関係はで誤りです。「強度が高いほど付着が良く、必要定着長さは短い」と押さえます。

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覚え方

  • 必要定着長さは、コンクリートの設計基準強度が高いほど短くなる(付着が良くなる)
  • 標準フックの余長は、折曲げ角度が小さいほど長い(90度>135度>180度)
  • 拘束コア外に定着する引張鉄筋は、コア内より必要定着長さが長い
  • 梁主筋の引張強度が高いほど、通し配筋に必要な柱せいは大きい

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理解度チェック

Q.

梁主筋の柱への必要定着長さは、コンクリートの設計基準強度が高いほど長くなる。〇か×か。

×。設計基準強度が高いほど付着が良くなり、必要定着長さは短くなります。

Q.

標準フックの必要余長は、折曲げ角度が小さいほどどうなるか。

長くなります(90度が最も長く、135度・180度と短くなります)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅳ(構造)問題」
  • RCの鉄筋の定着(必要定着長さは設計基準強度が高いほど短い、標準フックの余長と折曲げ角度、拘束と定着、通し配筋と柱せい):鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(日本建築学会)。
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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