この記事の要点
許容付着応力度とは、建築では主に「コンクリートが、どのくらいまで付着応力度を許容できるか」示す値です。
例えば許容付着応力度=1.6N/m㎡(長期)のとき、コンクリートに生じる付着応力度が1.4N/m㎡ならOKということです。
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許容付着応力度(きょようふちゃくおうりょくど)とは、建築では主に「コンクリートが、どのくらいまで付着応力度を許容できるか」示す値です。例えば許容付着応力度=1.6N/m㎡(長期)のとき、コンクリートに生じる付着応力度が1.4N/m㎡ならOKということです。逆に1.7N/m㎡なら許容付着応力度を超えているのでNGです。また、許容付着応力度は重ね継手長さの計算式にも含まれます。なお「付着割裂」の検討で用いる許容応力度とは異なります。
今回は許容付着応力度の意味、計算式、上端筋の値、コンクリートとの関係について説明します。付着の意味、重ね継手長さの計算は下記が参考になります。
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重ね継手の長さの計算は?1分でわかる計算、異径の場合の計算、d35の値
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許容付着応力度の計算式を下表に示します。
| 長期 | 短期 | ||
| 上端筋 | その他の鉄筋 | ||
| 異形鉄筋 | 1/15Fcかつ(0.9+2/75Fc)以下 | 1/10Fcかつ(1.35+1/25Fc)以下 | 長期に対する値の1.5倍 |
| 丸鋼 | 4/100Fcかつ0.9以下 | 6/100Fcかつ1.35以下 | |
上表の通り、許容付着応力度の値はコンクリートの設計基準強度Fc、鉄筋の位置が関係します。
上端筋とその他の鉄筋を比較すると「上端筋の方が、許容付着応力度が小さい」ことが分かります。これはコンクリートを打設した後、上端筋周りのコンクリートが重力の影響で沈下し、付着性能が低下するなどが理由です。
許容付着応力度は、付着の検討や重ね継手長さの計算に用います。詳細は下記や鉄筋コンクリート構造計算規準をご覧ください。
重ね継手の長さの計算は?1分でわかる計算、異径の場合の計算、d35の値
許容付着応力度はコンクリートの設計基準強度に関係する値です。設計基準強度Fcが大きいと許容付着応力度も大きくなります。前述した計算式を元に許容付着応力度を計算しましょう。
長期、Fc=24、上端筋の許容付着応力度
⇒ Fc/15=24/15=1.6N/m㎡ かつ (0.9+2Fc/75)=(0.9+2*24/75)=1.54以下
上記より許容付着応力度=1.54以下となります。
根拠・参考
実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。
混同しやすい用語
付着
鉄筋とコンクリートが一体となって力を伝える現象。許容付着応力度はこの付着に対する許容値です。
定着
鉄筋の端部をコンクリート内に固定すること。付着と混同されますが、定着は位置の固定、付着は応力の伝達に関わります。
重ね継手長さ
鉄筋の継手において必要な重ね長さのこと。許容付着応力度は重ね継手長さの計算にも用いられます。
今回は許容付着応力度について説明しました。許容付着応力度とは、コンクリートがどのくらいまで付着応力度を許容できるか示す値です。コンクリートの設計基準強度Fcが関係します。下記も併せて勉強しましょう。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
許容付着応力度に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
試験では応力度の計算式・各種応力度の許容値との比較・安全性の確認方法が出題されます。
引張・圧縮・せん断・曲げの各応力度の特徴を理解し、材料ごとの許容値との関係を整理しましょう。