建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 一級建築士 施工 No.6を解説、親杭まわりの空隙の処理を見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.6は、土工事および山留め工事に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

山留めでは、ヒービング対策、親杭横矢板工法、支柱の兼用、ソイルセメント壁の芯材が問われます。とくにプレボーリングで建て込む親杭まわりの処理が要点です。

核心は、杭が地盤で踏ん張れるかどうかです。根入れ部分は根固め液で固め、根入れより上の杭まわりの空隙は砂などで充填します。空隙のままだと杭が横に動きます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

施工の対策に一冊

山留めは、親杭まわりの充填やヒービング対策など、手順と理屈で正誤が分かれます。JASS3に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 軟弱な粘性土地盤のヒービング対策として、剛性の高い山留め壁を良質な地盤まで設置し、背面地盤の回り込みを抑えるのは妥当です。適当な記述です。
2 ×(最も不適当) 親杭の根入れ部分を根固め液で固めた場合でも、根入れより上の杭まわりの空隙は砂などで充填します。空隙を存置すると杭が横に動き、不適当です。
3 ○(適当) 切ばり支柱と乗入れ構台支柱を兼用するので、合計荷重に対する支持力を確認するのは妥当です。適当な記述です。
4 ○(適当) ソイルセメント壁の新品の芯材に、短期許容応力度の値を採用するのは妥当です。適当な記述です。

選択肢2は、根入れより上の杭まわりの空隙を存置した点が誤りで、正しくは砂などで充填します。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

親杭横矢板工法でプレボーリング(先行削孔)して親杭を建て込むと、孔と杭のあいだにすき間ができます。このすき間の処理で、山留め壁の強さが変わります。

根入れ部分は、セメントベントナイトなどの根固め液で固めて、杭を地盤に効かせます。根入れより上の杭まわりの空隙は、砂などの良質土で充填します。こうすると、掘削側に押される力に対して杭が踏ん張れます。

選択肢2は、根入れより上の空隙を存置しています。すき間が残ると、土圧を受けた親杭が横へ動いて変形しやすく、最も不適当です。「固めたから上は放置」という流れがひっかけです。

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覚え方

  • 親杭横矢板(プレボーリング)=根入れは根固め液で固定、根入れより上の空隙は砂などで充填
  • 空隙を残すと親杭が横に動いて変形する
  • ヒービング対策=剛性の高い山留め壁を良質地盤まで根入れし、背面の回り込みを抑える
  • 支柱を兼用するときは合計荷重に対する支持力を確認

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理解度チェック

Q.

プレボーリングで建て込む親杭の、根入れより上の空隙はどうする?

砂などの良質土で充填します。空隙を残すと親杭が横に動いて変形します。

Q.

軟弱な粘性土地盤のヒービング対策の基本は?

剛性の高い山留め壁を良質な地盤まで根入れし、背面地盤の回り込みを抑えます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • JASS3 土工事および山留め工事(親杭横矢板工法・ヒービング対策)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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