建築学生が学ぶ構造力学

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平成30年度 一級建築士 施工 No.10を解説、標準養生供試体の合格判定を見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)No.10は、コンクリート工事(品質管理)に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

コンクリートの品質管理では、構造体強度補正値、試験の回数、受入れ時のスランプ、強度の合格判定が問われます。とくに標準養生供試体の合格の基準値が要点です。

核心は合格判定の基準です。標準養生供試体の材齢28日強度は、調合管理強度(設計基準強度+構造体強度補正値)以上で合格とします。設計基準強度以上ではありません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

一級建築士 施工の参考書

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コンクリートは、調合管理強度=設計基準強度+構造体強度補正値の関係を押さえると判定問題で失点しません。JASS5に沿った参考書で整理すると得点源になります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 普通ポルトランドセメントで、予想平均気温が7℃(8℃未満)のとき、構造体強度補正値を6N/mm²とするのは妥当です。適当な記述です。
2 ○(適当) 圧縮強度試験を、打込み日ごと・工区ごとに、かつ150m³またはその端数ごとに1回行うのは妥当です。適当な記述です。
3 ○(適当) 調合管理強度27N/mm²・スランプ21cmの高性能AE減水剤を用いたコンクリートで、受入れ時のスランプが許容差の範囲内であったため合格とするのは妥当です。適当な記述です。
4 ×(最も不適当) 標準養生の3個の供試体の材齢28日平均強度は、調合管理強度以上で合格とします。設計基準強度以上を基準とした点が不適当です。

選択肢4は、合格基準を設計基準強度以上とした点が誤りで、正しくは調合管理強度(設計基準強度+構造体強度補正値)以上です。

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選択肢4のポイント(ここが誤り)

コンクリートは、実際の構造体の中では、供試体ほど良い条件で固まりません。気温などの影響で、構造体の強度は標準養生の供試体より下がりがちです。その差を見込んで上乗せするのが構造体強度補正値です。

そこで、現場で使うコンクリートは、設計基準強度に構造体強度補正値を足した「調合管理強度」で発注・管理します。標準養生供試体の材齢28日の3個平均強度は、この調合管理強度以上であれば合格です。

選択肢4は、合格基準を設計基準強度以上としています。補正値の分だけ基準が甘くなるので、最も不適当です。

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覚え方

  • 標準養生供試体(材齢28日・3個平均)の合格=調合管理強度以上(設計基準強度以上ではない)
  • 調合管理強度=設計基準強度+構造体強度補正値
  • 構造体強度補正値(普通ポルトランド)=予想平均気温8℃以上で3N/mm²、8℃未満で6N/mm²
  • 圧縮強度試験=打込み日ごと・工区ごと・150m³またはその端数ごとに1回

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理解度チェック

Q.

標準養生供試体の材齢28日強度は、何以上で合格?

調合管理強度(設計基準強度+構造体強度補正値)以上です。設計基準強度以上ではありません。

Q.

普通ポルトランドセメントで予想平均気温7℃のとき、構造体強度補正値は?

6N/mm²です(8℃未満の場合)。8℃以上なら3N/mm²です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書JASS5(鉄筋コンクリート工事=調合管理強度・構造体強度補正値・圧縮強度試験)
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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