建築学生が学ぶ構造力学

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平成28年度 二級建築士 構造 No.7を解説、鉛直荷重等に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.7は、構造計算における鉛直荷重等に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

多雪区域の長期の積雪荷重、多雪区域の指定基準、柱の積載荷重の低減、暴風時の積載荷重、同一室の積載荷重の使い分けが問われます。決め手は、多雪区域の長期の積雪荷重が短期の何倍かです。

引っかけの核心は、選択肢1「多雪区域で、長期に用いる積雪荷重は、短期の積雪荷重の0.35倍とする」です。多雪区域の長期の積雪荷重は、短期の0.7倍です。0.35倍は地震時に用いる値です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(不適当) 多雪区域の長期に用いる積雪荷重は、短期の0.7倍です。0.35倍とした点が誤りで、0.35倍は地震時に用いる値です(令86条)。
2 ○(正しい) 多雪区域を指定する基準は、「垂直積雪量が1m以上の区域」または「積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域」と定められています。
3 ○(正しい) 各階が事務室である建築物で柱の圧縮力を計算する場合、積載荷重はその柱が支える床の数に応じて低減できます。
4 ○(正しい) 暴風時の転倒や柱の引抜き等を検討する場合、積載荷重は建築物の実況に応じて低減した数値によります。
5 ○(正しい) 同一の室の積載荷重の大小は、一般に「床の計算用」>「大梁及び柱の計算用」>「地震力の計算用」です。

選択肢1は、多雪区域の長期の積雪荷重を短期の0.35倍とした点が誤りで、正しくは0.7倍です(0.35倍は地震時)。

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選択肢1のポイント

多雪区域では、雪が長期間積もることを考えて、長期の荷重にも積雪荷重を見込みます。ただし、常に最大の積雪ではないため、短期(積雪時)の積雪荷重をそのまま使いません。

建築基準法施行令第86条により、多雪区域の長期に用いる積雪荷重は、短期の0.7倍とします。地震時に用いる積雪荷重は0.35倍で、こちらはさらに小さい値です。

選択肢1は長期を0.35倍としていますが、0.35倍は地震時の値です。「多雪区域の積雪は長期0.7倍・地震時0.35倍」と押さえます。

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覚え方

  • 多雪区域の積雪荷重の係数は、長期0.7倍・地震時0.35倍(令86条)
  • 多雪区域の指定は、垂直積雪量1m以上、または積雪の初終間日数の平年値が30日以上
  • 柱の積載荷重は、支える床の数が多いほど低減できる
  • 同一室の積載荷重は「床の計算用」>「大梁・柱の計算用」>「地震力の計算用」

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理解度チェック

Q.

多雪区域で、長期に用いる積雪荷重は、短期の積雪荷重の0.35倍とする。〇か×か。

×。多雪区域の長期の積雪荷重は短期の0.7倍です。0.35倍は地震時に用いる値です(令86条)。

Q.

同一の室の積載荷重は、床用・大梁柱用・地震力用のうちどれが最も大きいか。

床の計算用です。大梁・柱用、地震力用の順に小さくなります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 鉛直荷重等(多雪区域の積雪荷重は長期0.7倍・地震時0.35倍、多雪区域の指定基準、積載荷重の使い分け):建築基準法施行令第85条・第86条
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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