建築学生が学ぶ構造力学

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令和2年度 二級建築士 構造 No.14を解説、鉄筋コンクリート構造に関する誤りを見抜くポイント

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令和2年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.14は、鉄筋コンクリート構造に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

柱の主筋全断面積の割合、帯筋(スパイラル筋)、曲げの断面算定でのコンクリートの扱い、あばら筋、壁筋の複配筋が問われます。判断の決め手は、曲げの断面算定でコンクリートの引張応力度を考慮するかどうかです。

引っかけの核心は、引張側のコンクリートの扱いです。鉄筋コンクリートの曲げの断面算定では、コンクリートの引張応力度は無視します。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 柱の主筋全断面積は、コンクリート全断面積の0.8%以上とします(令77条)。
2 ○(正しい) 地震時の柱の靱性を確保するうえで、帯筋にスパイラル筋を用いることは有効です。
3 ×(不適当) 曲げの断面算定では、コンクリートの引張応力度は無視します。考慮するとした点が誤りです。
4 ○(正しい) あばら筋は、梁のひび割れの伸展防止や、せん断終局強度・靱性の確保に有効です。
5 ○(正しい) 壁板の厚さが200mm以上の壁部材の壁筋は、複配筋(ダブル配筋)とします。

選択肢3は、曲げの断面算定でコンクリートの引張応力度を考慮するとした点が誤りで、引張応力度は無視します。

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選択肢3のポイント

鉄筋コンクリートは、圧縮に強いコンクリートと、引張に強い鉄筋を組み合わせた材料です。曲げを受ける部材では、断面の片側が圧縮、反対側が引張になります。

このとき、引張側のコンクリートはわずかな力でひび割れてしまい、引張力をほとんど負担しません。そこで曲げの断面算定では、引張側のコンクリートの引張応力度は無視し、引張力はすべて鉄筋が負担するものとして計算します。コンクリートは圧縮側だけが働くと考えます。

選択肢3は「コンクリートの引張応力度を考慮する必要がある」としていますが、引張応力度は無視するのが正しく、ここが誤りです。

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覚え方

  • RCの曲げの断面算定では、コンクリートの引張応力度は無視し、引張は鉄筋がすべて負担する
  • 柱の主筋全断面積はコンクリート全断面積の0.8%以上(令77条)/壁厚200mm以上の壁筋は複配筋
  • あばら筋・帯筋はせん断補強と靱性確保。帯筋にスパイラル筋を用いるのは有効

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理解度チェック

Q.

鉄筋コンクリート部材の曲げに対する断面算定では、コンクリートの引張応力度を考慮する必要がある。〇か×か。

×。引張側のコンクリートはひび割れて引張力を負担しないため、引張応力度は無視し、引張は鉄筋が負担します。

Q.

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする。〇か×か。

。柱の主筋全断面積は、コンクリート全断面積の0.8%以上とします(令77条)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和2年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 鉄筋コンクリートの曲げ断面算定(コンクリートの引張応力度は無視)・柱の主筋比:建築基準法施行令第77条、日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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