建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 二級建築士 構造
  4. 令和3年
  5. > No.14 鉄筋コンクリート構造

令和3年度 二級建築士 構造 No.14を解説、鉄筋コンクリート構造に関する誤りを見抜くポイント

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

令和3年度 二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)No.14は、鉄筋コンクリート構造に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

先に一つだけ。独学の効率に不安があるなら、スキマ時間で回せるスタディングの建築士講座を無料で試すのが早いです(スマホ完結・大手の約1/10)。

この問題のポイント

破壊形式、柱の靱性、補強筋、梁せい、帯筋比が問われます。とくに曲げ破壊とせん断破壊の性質と、設計の考え方が判断の決め手です。

引っかけの核心は、破壊形式です。曲げ破壊は鉄筋が降伏して粘る靱性的な破壊、せん断破壊は突然耐力を失う脆性的な破壊です。設計では、せん断破壊が曲げ破壊より先行しないようにします。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

建築構造ポケットブック

建築構造ポケットブック

構造は数値や公式が多い分野です。高さ・面積・荷重・断面などを1冊で引けると、問題演習の確認が早くなります。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 曲げ破壊を脆性的な破壊とし、せん断破壊より先行しないようにとした点が誤り。曲げ破壊は靱性的で、せん断破壊が曲げ破壊より先行しないように設計します。
2 ○(正しい) 柱は、負担する軸方向圧縮力が大きくなるほど、変形能力(靱性)は小さくなります。
3 ○(正しい) 壁板の開口部周囲や壁端部の補強筋には、一般に、D13以上の異形鉄筋を用います。
4 ○(正しい) 梁せいは、使用上の支障が起こらないことを計算で確かめた場合を除き、梁の有効長さの1/10を超える値とします。
5 ○(正しい) 柱梁接合部における帯筋比は、一般に、0.2%以上とします。

選択肢1は、曲げ破壊を脆性的とした点などが誤りで、曲げ破壊は靱性的、せん断破壊が脆性的です。

独学だと、こういう論点の背景を一つずつ調べるだけで時間が溶けます。要点を絞った講義で効率よく進めたいなら、スタディングの建築士講座(スマホ完結・大手の約1/10)を無料で試せます。

選択肢1のポイント

曲げ破壊は、引張側の鉄筋が降伏してから、ゆっくり大きく変形しながら進む靱性的(粘り強い)な破壊です。崩壊までに余裕があり、避難の時間も稼げます。

一方、せん断破壊は、ほとんど変形しないまま突然耐力を失う脆性的な破壊で、危険です。そこでRC部材の設計では、曲げ降伏を先に起こさせ、せん断破壊が曲げ破壊より先行しないようにします(部材の靱性を確保する)。

選択肢1は「曲げ破壊は脆性的」「せん断破壊よりも先行しないように設計する」としていますが、靱性と脆性が逆で、先行させない対象も逆です。曲げ=靱性、せん断=脆性、せん断を先行させない、と押さえると見抜けます。

構造を得点源にするなら、科目別おすすめ本(構造力学)二級のおすすめ参考書・問題集もあわせてどうぞ。独学での進め方は建築士は独学で合格できる?で整理しています。

覚え方

  • 曲げ破壊=靱性的(粘る)/せん断破壊=脆性的(突然・危険)。せん断破壊が曲げ破壊より先行しないように設計
  • 柱は軸方向圧縮力が大きいほど靱性が小さくなる
  • 開口部・壁端部の補強筋はD13以上/柱梁接合部の帯筋比は0.2%以上

通勤や休憩のスキマ時間だけで学習を進めたいなら、スタディングの建築士講座が向いています。合格に必要な範囲に絞ったスマホ講義で、独学の遠回りを減らせます(無料お試しあり)。

理解度チェック

Q.

部材の曲げ破壊は脆性的な破壊なので、せん断破壊よりも先行しないように設計する。〇か×か。

×。曲げ破壊は靱性的です。脆性的なのはせん断破壊で、せん断破壊が曲げ破壊より先行しないように設計します。

Q.

柱は、負担する軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力は小さくなる。〇か×か。

。軸力が大きいほど、柱の靱性(変形能力)は低下します。

令和3年 二級建築士 構造 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 二級建築士試験 学科の試験 学科Ⅲ(建築構造)問題」
  • 曲げ破壊は靱性的・せん断破壊は脆性的でせん断破壊を先行させない・柱の軸力と靱性・補強筋D13以上・柱梁接合部の帯筋比0.2%以上:鉄筋コンクリート構造の基本
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

Topへ >>