この記事の要点
柱梁接合部は、柱と梁が剛接合される部分をいいます。
「仕口」「パネルゾーン」ともいいます。
この記事では、柱梁接合部とは何か、パネルゾーンとどう関係するのか、RC造での検討はどうするのかを整理します。
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柱梁接合部は、柱と梁が剛接合される部分をいいます。「仕口」「パネルゾーン」ともいいます。柱梁接合部は、応力が集中する箇所のため他部材とは別の検証を行います。今回は、柱梁接合部の意味、鉄筋コンクリート造の検討法など説明します。
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柱梁接合部は、柱と梁が剛接合される箇所です。下図をみてください。この部分が柱梁接合部です。
柱梁接合部は、応力が集中すること、梁または柱より強くするため(例外もある)特別な検討を行います。
柱梁接合部の検討法は、鉄骨造と鉄筋コンクリート造により違います。
柱梁接合部には、せん断力、曲げモーメントが作用します。各検討の詳細は、下記の書籍が参考になります。
鉄筋コンクリート造の柱梁接合部は、短期時と終局時に分けて検討します。終局時を想定した建物(構造計算ルート3)では、終局時のみ検討すればOKです(終局時の検討が厳しいため)。
具体的な検討方法は、こちらが参考になりますが(ここにリンク)簡単に説明します。接続する梁又は柱が降伏するとき、下記の応力が作用しています。
・鉄筋に作用する引張力
・鉄筋に作用する圧縮力
・コンクリートに作用する圧縮力
・スラブに作用する引張力
・曲げ降伏時のせん断力
終局状態では、降伏時の応力を考えます。例えば鉄筋の降伏耐力(材料強度は1.1倍する)です。上記の応力が接合部に作用すると考え、これらを足し合わせ、所定の割増係数をあたえた値を設計用せん断力Qdとします。
一方接合部の耐力を別途検討します。これをQaとします。接合部の耐力は接合部の形状により値が変わります。例えば左右、上下に部材が取り付く接合部は「強い」です。
逆に、柱と梁が1部材ずつ取り付いた接合部(屋根階の柱梁接合部など)は、上記に比べて小さい耐力です。
あとは、
Qa>Qd
を確認して下回らないことを確認します。
以上、鉄筋コンクリート造の柱梁接合部の検討法を簡単に説明しました。検討式は、かなりややこしいので下記の書籍など参考にしてください。
鉄筋コンクリート造の柱梁接合部は下記の注意点があります。
・鉄筋が多く入りすぎていないか
・柱又は梁幅は小さくないか
終局時は降伏耐力が、そのまま設計用せん断力となります。ですから鉄筋が沢山入った接合部は注意が必要です。
接合部の耐力は、柱や梁幅が大きく関係します。応力や変形がOKでも、柱梁接合部がNGで梁幅や柱を大きくすることも十分にあり得ます。基本設計時に確認しておくべきでしょう。
鉄骨造の柱梁接合部は、接合部に作用するモーメントと、接合部の降伏耐力(降伏モーメント)を計算し、設計用モーメントが下回ることを確認します。設計用モーメントは、作用する曲げモーメントやせん断力から算出します。
終局時は降伏状態の端部モーメントを考えるので、梁の断面性能と連動して設計用モーメントが大きくなります。
接合部の降伏耐力は、接合部の有効体積などから計算します。詳しくは下記が参考になります。
柱梁接合部は剛域部分のため、多くの鉄筋を必要としません。柱の帯筋間隔は通常100ピッチですが、その1.5倍程度が柱梁接合部の帯筋間隔です。例えば
D13@150
とします。
根拠・参考
実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。
混同しやすい用語
柱梁接合部(はしらはりせつごうぶ)
柱と梁が剛接合される箇所で、「仕口」「パネルゾーン」とも呼ばれます。
応力が集中するため個別の検討が必要です。
仕口(しぐち)
柱梁接合部の別称で、特に木造や在来工法の接合箇所を指す場合に用います。
パネルゾーンと同義に使われることもあります。
剛接合(ごうせつごう)
柱と梁を回転が生じないよう固定する接合方法で、柱梁接合部で採用されます。
モーメントを伝達できる点でピン接合と異なります。
柱梁接合部を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 柱梁接合部(RC造) | パネルゾーンのせん断力を検討 | 応力集中のため特別な配筋が必要 |
| 柱梁接合部(S造) | ダイアフラムで補強するのが一般的 | 通しダイアフラムと内ダイアフラムがある |
| 別称 | 仕口・パネルゾーン | 構造設計で頻出の用語 |
今回は、柱梁接合部について説明しました。柱梁接合部の意味や検討法の概要が理解頂けたと思います。少し難解な内容です。詳細な検討法や公式は、こちらを併せて参考にしてください。
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柱梁接合部とは何で、別名は?なぜ特別な検討が必要ですか?
柱梁接合部は柱と梁が剛接合される部分で、「仕口」「パネルゾーン」ともいいます。応力が集中すること、梁または柱より強くするため(例外もある)他部材とは別の特別な検討を行います。せん断力・曲げモーメントが作用し、検討法は鉄骨造とRC造で異なります。
RC造の柱梁接合部の検討法と帯筋間隔は?
RC造は短期時と終局時に分けて検討します(ルート3では終局時のみでOK)。降伏時の応力(鉄筋の材料強度は1.1倍)を足し合わせ割増係数を与えた値を設計用せん断力Qd、接合部の耐力をQaとし、Qa>Qdを確認します。接合部の耐力は形状で変わり、左右上下に部材が付く接合部は強く、屋根階など1部材ずつは弱いです。柱梁接合部は剛域部分で多くの鉄筋を必要とせず、帯筋間隔は柱の通常100ピッチの1.5倍程度(例:D13@150)です。
