建築学生が学ぶ構造力学

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令和6年度 二級建築士 施工 No.12を解説、高力ボルト摩擦面に防錆塗装しないを見抜くポイント

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令和6年度 二級建築士試験 学科IV(建築施工)No.12は、鉄骨工事(高力ボルト)に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題で問われていること

  1. トルシア形高力ボルトの共回り・軸回りの判定
  2. ナットの二重締めとねじ山の出
  3. 締付け後の余長の確認
  4. 摩擦面の処理(防錆塗装の可否)
  5. エレクションピース仮ボルト

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

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高力ボルト摩擦接合は、ボルトで鋼材どうしを強く締め付け、接触面の摩擦で力を伝えます。だから摩擦面は適度にザラついた状態(赤錆など)にして、すべり係数を確保します

そこに防錆塗装をするとツルツルになり、すべりやすくなってしまいます。だから摩擦面に防錆塗装を行うとした選択肢4は誤りなんです。高力ボルトの摩擦面に防錆塗装はしないと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) トルシア形の共回り・軸回りを一次締め後のマークのずれで判定するのは適切です。正しい記述です。
2 ○(正しい) ナットを二重とし、ねじ山を3山以上出すのは適切です。正しい記述です。
3 ○(正しい) 締付け後の余長がナット面からねじ山1〜6山であることを確認するのは適切です。正しい記述です。
4 ×(誤り) 摩擦面には防錆塗装を行いません。すべり係数が確保できず誤りです。
5 ○(正しい) エレクションピースの仮ボルトに高力ボルトを使い全数締めるのは適切です。正しい記述です。

選択肢4の「摩擦面に防錆塗装を行った」という記述が誤りで、摩擦面には防錆塗装を行いません

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選択肢4のポイント

選択肢4は、高力ボルト摩擦接合部の摩擦面に防錆塗装を行うとしていますが、ここが誤りです。摩擦面には防錆塗装を行ってはいけません

高力ボルト摩擦接合は、ボルトを強く締めて鋼材どうしを押し付け、その接触面の摩擦で力を伝えますね。摩擦の力は面がザラついているほど大きくなるので、摩擦面は塗装をせず、赤錆を発生させたりブラスト処理をしたりして決められた「すべり係数」を確保します。防錆塗装をすると面がツルツルになって摩擦が小さくなり、設計した接合力が出ません。

誤りの核心は、すべりやすくなる防錆塗装を摩擦面に行うとした点です。ザックリ言えば、「摩擦面はあえてザラザラに保つ、塗装はしない」ということです。高力ボルトの摩擦面に防錆塗装はしないと押さえましょう。

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覚え方

  • 高力ボルト摩擦面はザラザラのまま(赤錆・ブラスト)=防錆塗装はしない(すべり係数確保)
  • トルシア形の共回り・軸回りは一次締め後のマークのずれで判定
  • ナットは二重・ねじ山3山以上/締付け後の余長はナット面から1〜6山
  • エレクションピースの仮ボルトは高力ボルトを全数締め付ける

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Q.

高力ボルト摩擦接合部の摩擦面に、防錆塗装をしてよい?

してはいけません。摩擦面は塗装せず、赤錆やブラストですべり係数を確保します。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 二級建築士試験 学科の試験 学科IV(建築施工)問題」
ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

建築士 過去問(構造)

プロフィール

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