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柱継手にエレクションピースが必要なたった1つの理由と納まり

エレクションピースとは何のために必要かご存じでしょうか。初めて聞く人、納まりを知らない人にとっては呪文のような言葉です。


しかし意味を理解すれば、なんてことはありません。ごく単純な理由でエレクションピースが必要になっているのです。


今回はエレクションピースが必要な理由と納まりについて説明します。


柱は継手が必要になる

エレクションピースを理解するには、柱継手がなぜ必要か理解しておきましょう。例えば5階建ての鉄骨造を考えてください。階高は一般的に3.0mですから3.0×5=15.0mの柱が必要です。


これほど長尺な柱になると、柱を工場で製作して現場までトラックで運ぶ際、荷台に入らないのです。つまり運搬できません。


これは梁も同様なことが言えます。よって柱や梁には継手が必要です。要は、長い柱を小分けに分割して運び、それらを現場で組み立てるイメージです。


エレクションピースは、この柱継手に必要です。


柱の建て方精度を出すためにエレクションピースが必要になる

では、なぜ柱継手にエレクションピースが必要だと思いますか?順を追って説明します。


分割した柱を一体化させるためには、「突合せ溶接」が必要です。突合せ溶接をすることで、2つの柱は1つの柱のように剛とできます。これを剛接合と言います。剛接合の詳細は下記の記事を参考にしてください。

剛接合とピン接合の意味と、納まりと構造性能の違い

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但し、当然溶接する前は互いにバラバラの柱なので、同じ位置に合わせて溶接するために、押さえが必要です。もし鉛筆が2本あるなら用意してください。鉛筆の尖っていない部分合わせてピッタリと1つにできますか?手で抑えていないと、鉛筆の断面をピッタリと合わせられませんよね。


鉛筆を手で押さえておく役割、つまり、溶接する前に2つの柱をずれの無いよう留めておく「仮止め」のガセットプレートを、エレクションピースと言います。エレクションピースはあくまでも仮止めです。2つの柱は突合せ溶接により一体化させるので、溶接後のエレクションピースは撤去します。


エレクションピースの納まり

次にエレクションピースの納まりについて説明します。下図をみてください。これはごく一般的な柱継手の納まりです。

 

下の絵は、立面的に描いていて、2つの柱の横にプレートとボルトの絵が見えます。これがエレクションピースです。また上の断面図をみると、鋼管の四方にそれぞれプレートが付いていて、さらにプレートで抑えてボルトで締めています。


以上のように現場で仮止めを行った後、現場溶接を行います。図面に描いてあるように、エレクションピースは撤去し、グライダーで綺麗に仕上げます。


まとめ

今回はエレクションピースについて説明しました。「柱継手の仮止めに必要なプレートやボルトのこと」だと1度理解できれば忘れないと思います。


柱が長く運搬が困難である箇所には必ず柱継手が必要です。柱継手が必要な箇所にはエレクションピースが必要だと覚えておきましょう。

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